2020年12月25日

ブリヂストン
サステナビリティビジネス構想発表

2050年見据え
カーボンニュートラル加速

ブリヂストン(石橋秀一CEO)は12月22日に開催した年末定例記者会見において、安心・安全な移動を支え、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する「サステナビリティビジネス構想」を発表した。

同社はこれまで、コア事業であるタイヤ・ゴム事業において長寿命・省資源を実現する断トツ商品の開発など、原材料のリデュースに取り組むとともにユーザーが商品を使用する段階においても価値を提供するソリューション事業では、タイヤの摩耗したトレッド部分を貼り替え再利用するリトレッド(Tire to Tire)など、リユースにも貢献している。

今後2030年に向けて、使用済タイヤを原材料に還元(Tire to Rubber/Tire to Raw Material)するリサイクル事業の構築を進め、モノづくり領域、ユーザーの商品使用段階、そしてリサイクルを含めたバリューチェーン全体で資源循環やCO2削減に貢献し、社会・ユーザー・ブリヂストンがWin―Win―Winとなる、同社独自のサステナビリティビジネスモデルを構築していく。

リトレッドを中核としたソリューションにおいては、安全性・環境性・生産性・経済性の向上を実現し、ユーザーの使用段階における資源生産性の向上や、CO2削減にも貢献していくとともに、ビジネスモデル構築へ向けては発展途上ではあるものの、タイヤデータ・車両データをベースにユーザーの使用状況に合わせたカスタマイズリトレッド、常にタイヤを最適な状態で使用するためのメンテナンスサービスを提供。ユーザーごとに空気圧などのタイヤデータを把握できるタイヤモニタリングやWebfleet solutionsが提供する車両運行サポート等、デジタルも組み合わせユーザーに同社の断トツソリューションとして提供するため、取り組みを加速させていくとしている。

石橋CEOは「長期的な視点に立ったチャレンジングな取り組みとなるが、既にM&Aも視野にR&D領域や事業機会などの探索をスタートしており、共創とイノベーションでこの構想を実現し、SDGs、サステナブルな社会に貢献していく」とコメント。

同社は12年に環境長期目標を策定し、持続可能な社会の実現に向けて取り組みを推進。今年、新たに環境中期目標「マイルストン2030」を掲げ、事業の成長と環境影響や資源消費の拡大を切り離すデカップリングへの挑戦をさらに加速させている。

今回カーボンニュートラル社会の実現に、一層積極的に貢献すべく、50年を見据えた環境長期目標においてカーボンニュートラル化を目指すことを明確に示し、30年に向けて同社が排出するCO2総量の50%削減(11年対比)を目指すこととし、CO2削減をさらに推し進めていく。