イノアックコーポレーション
ワクチン専用定温輸送システム
「アイ・メディシス」2種
イノアックコーポレーション(井上聰一社長、以下、イノアック)は、外気温5~35度の環境下で2~8度を12時間保持するワクチン専用定温輸送システム「i―Medisys(アイ・メディシス)」を発売している。
同社における保冷/定温輸送用製品の開発製造の歴史は長く、医療用は約10年前、食品用は約30年前から多種多様なソリューションの開発・製造を行っている。
いまだ終息が見えないコロナ禍の中、厚生労働省と各自治体を中心にワクチン接種に向けた安全で確実な配送網の整備が急ピッチで進められている。そうした社会情勢を踏まえ、現在要求されている保冷機能を担保しながら、同社では短期間で大量の製造が可能なワクチン専用定温輸送システムが必要と判断。これまで培ってきた経験とノウハウを最大限に活用し、新たにアイ・メディシスの開発を進めた。
アイ・メディシスは国内製造品で、短納期、大型発注にも対応可能。外箱にネオエース、内箱の断熱ボックス、寒剤にヒートワン(HAL―201+5)、検体収納板にバイアルホルダーを使用した4点で構成。ネオエースの素材はサーマックス(断熱材)で、サイズは210×280×165㍉㍍(内寸)、重量は1300㌘。断熱ボックスの素材はEPS(ポリスチレンフォーム)で、サイズは100×200×80㍉㍍(内寸)、重量は60㌘。ヒートワンの素材は外袋がパラフィンで内容物は特殊ゲル剤。サイズは150×200×15㍉㍍、重量は207㌘×10枚(合計2070㌘)、バイアルホルダーの素材は「PEライト」(架橋ポリオレフィンフォーム)で、サイズは95×190×23㍉㍍、重量は10・5㌘×2個(合計21㌘)収納数はφ16・5㍉㍍×4列×9列(36個/ホルダー)。
また同社は、現在発売しているアイ・メディシスに加え、外気温35度の環境下でマイナス20度を8時間保持する「i―Medisys Cool(アイ・メディシスクール)」を新たにラインアップに追加した。
新たに発売されるアイ・メディシスクールは①定温ボックス(外箱)②EPSボックス(内箱)③蓄冷剤④バイアルホルダーの4点セット。仕様は外箱のサイズは205×275×165㍉㍍(内寸)で、外箱の素材、内箱の素材・サイズ・重量、バイアルホルダーの素材・サイズ・収納数・重量はアイ・メディシスと同じ。凍結時に白くなるため、視認性に優れている蓄冷剤の「クールワン(CA―251P―25)」は、サイズが150×200×15㍉㍍、重量270㌘×10枚(合計2700㌘)。