日本食品機械工業会
FOOMA JAPAN 2023記者発表会を開催
過去最大規模、最多の出展社数
日本食品機械工業会(大川原行雄会長)は4月5日、第一ホテル東京(東京都港区)とオンラインで6月6~9日にかけて東京都江東区の東京ビッグサイトで開催する、世界最大級の食品製造総合展「FOOMA JAPAN2023」の開催概要記者発表会を開催した。今年の食の祭典の見どころや、新企画などの魅力を余すところなく伝えた。
記者会見のもよう
開催テーマは〝Accelerate(アクセレレート) FOOMA〟で、FOOMA JAPANが課題解決を加速させるという意味合いを込めている。FOOMA JAPANの目指すビジョンは食品製造総合展の位置付けにおいて、出展社の製品や価値が存分にアピールされることによって食品製造の理想に向けた気付きを誘導。多様化する食品産業のニーズに対し、課題を解決するソリューションの提案を加速させることで来場者の全員がビジネスの成功を勝ち取ってほしいという思いが込められている。
今回の展示会は、東京ビッグサイトの東展示棟1~8ホールを使用し、過去最大規模となる3万5340平方㍍の規模に、過去最多となる953社が出展。食品製造にかかわるすべてのソリューションが集結する。初日の6日には、遠隔地の参加希望者も展示会を体験できるよう〝展示会ブース360度バーチャルツアー〟を実施。出展ブースや会場一周ツアーを360度カメラで撮影し、パソコンやスマートフォンを通じてその場にいるような感覚を体験することができる。
主催者を代表してあいさつに立ったFOOMA JAPAN2023実行委員会の南常之委員長(日本食品機械工業会副会長)は「FOOMA JAPANは毎年4日間の日程で開催しており、今回で46回目を迎えた。前回の3年ぶりの東京開催では過去最多の出展社数を数えたが、今回はそれをさらに上回り、過去最高を更新した。今回のテーマはAccelerate FOOMAで、加速という意味を持つAccelerateというワードからは、出展者の展示内容の価値を存分に発揮させたいという思いが込められている。ソリューションなども加速させることによって、ぜひともビジネスの成功につなげてほしい。食品工業分野が抱えるさまざまな課題の解決に向けて今回の展示会ではDX化を含め、ITを活用した課題解決を加速させるサービスなど、多彩な企画を用意させて頂いた。リモート配信も取り入れ、遠隔地でも容易に展示会に来場することができ、参加者の交流を促す場も設けた。SDGsへの取り組みも重要度を増しており、省資源化、食品ロスの問題や脱プラスチックへの流れなどといったさまざまな課題が持ち上がっている。こういった食に関する問題を解決し、食文化の発展に貢献していくことで確固たる地位を築き上げていきたい」と述べた。
引き続き「第2回FOOMAアワード2023」について日本食品機械工業会の谷澤俊彦専務理事が解説。食品機械産業の技術研究・開発の促進およびその技術の普及を図る目的から、優秀な技術研究・開発を顕彰するもので、広く一般に周知することによってその成果の利用を促進。日本の食品機械産業および食品産業振興の原動力とするとともに、日本の食文化ならびに食品安全の一層の向上に貢献する。今回、出展社から41件の応募があり、審査は有識者によって構成されたFOOMAアワード審査委員会によって行われ、会期初日に最優秀賞などの受賞製品が決定する。「FOOMAアワードは、切磋琢磨を経て開発された機械が実際に使用されることで新たな価値が創出されることを目指して昨年立ち上げた。専用のロゴマークも製作して普及に努めている。今年は7件の最優秀ノミネート製品があり、初日に受賞者の発表が行われ、レセプションパーティーで表彰する」と述べ、盛り上げに向けての期待を示した。
全体を総括し、FOOMA JAPAN運営事務局がFOOMA JAPAN2023の見どころなど、開催概要を説明。スタートアップゾーンを拡充し、今年は設立9年以内のスタートアップ30社(昨年の2倍)が出展し、オープンイノベーションを加速させる。スタートアップセミナーも開催し、3社が事業内容の説明を行う。
自動化の困り事、悩み事の解決を加速させる「食品製造自動化相談サービスFOOD TOWN」を開始。食品業界で働くスタッフの悩みに関する課題を素早く調査し、解決への道を開く。展示会のDX化に取り組み、ITを活用した課題解決加速サービスを来場者に提供、クイックパス(入場バッジ)を出展社スタッフにスキャンしてもらうだけでさまざまな情報を得られる「FOOMAコレクト」などを新たに導入する。江東区・東京諸島とのコラボレーションによる「FOOMA東京バル」を開設し、参加者が交流できる食の広場を地域との共創で開催する。インドネシア飲料・食品製造業連盟(GAPMMI)会長が来場し、会場を視察。インドネシアの食品産業と市場の最新動向と題し、セミナーも実施する。
記者発表会では開催概要の説明後、スタートアップ出展社プレビューを実施。ASTRA FOODPLANの加納千裕社長、MMPの森下勝之社長が事業の取り組み状況などの説明を行った。