2023年5月30日

【総会】大阪ゴム工業会
通常の活動にまい進

企業間の協調性さらに向上

大阪ゴム工業会(清水隆史会長)は5月19日、大阪市北区のリーガロイヤルホテルにおいて「第70回通常総会」を開催した。今回は全会員数50人のうち本人出席26社、委任状による19社による45社の出席を得て、工業会規定を満たしたことで適法に成立。清水会長による開会あいさつの後、理事交代、議決件数の報告が行われ、議事録署名人指名を経て、総会の進行に移った。

議案審議が行われ、第1号議案として「2022年度事業報告および収支決算報告」を実施。第2号議案である「2023年度事業計画および収支予算報告案」が上程され、すべてが原案通り満場一致で承認された。工業会会員における事業者の変更における報告が行われ、三ツ星ベルト・産業資材営業本部の小阪田広哉本部長(22年4月1日付)、尾高ゴム工業の氏野孝二社長(同年5月19日付)、護光商会の瀧口真一社長(同年6月17日付)、大内斉茂商店の上田善晴取締役大阪支店長(同年10月1日付)、白石カルシウム・国内営業G西日本エリアの朝長光浩ゼネラルマネージャー(同年12月21日付)、ヤマウチの山内孝夫社長(23年3月28日付)の6人を紹介。これに伴い、役員の交代も行われ、ヤマウチの山内一郎前社長に代わって、新たに同社の山内孝夫社長が新たに理事に就任、23年3月28日開催の理事会において選任された。社名変更を行ったENEOSマテリアル(JSRより変更、22年4月1日付)、ハシダ技研工業(トーシンケミテックより変更、23年1月1日付)の2社が報告された。

新たに理事に就任した山内氏が紹介され、檀上に上がってあいさつ。「関西でゴム産業を営む一員として、誇りを持って業務に従事し、業界を盛り上げていきたいと考えている。これからも皆さんのご支援をお願いしたい」と述べ、新理事として心情を伝えた。

会場を移して、4年振りに会員が一堂に会しての会員懇親会を実施。開幕にあたって工業会を代表して清水会長(TOYO TIRE社長)があいさつに立ち「総会ではすべての議案が滞りなく承認され、スムーズに進行することができた。これまではコロナ禍によって厳しい局面に立たされてきたが、今期はアフターコロナという社会環境において、通常通りの工業会としての活動を一生懸命努めさせて頂きたい。コロナ禍によって苦難を強いられてきた状況は工業会だけでなく、各企業におかれても同様で、それぞれの頑張りによって乗り越えてこられた各企業の皆さんには、心より敬意の気持ちを示したい。

最近では、ゴールデンウイークにおいても外国人観光客を含めて人出が戻ってきており、コロナ禍前の情景を思い起こさせられたことで、インバウンド効果も作用しながら景気も活気を取り戻してくれるものと期待している。わが国においては、常に地政学リスクによる影響にもさらされる状況にあって、資源やエネルギー価格の高騰、為替の変動による影響も懸念材料となっており、厳しい状況に立たされている。本日、広島においてG7が開かれているが、わが国主導によって経済状況浮揚に向けた流れを呼び込む国際社会への起爆剤としての役割が果たせるように期待している。事業に取り組むわれわれにおいても、2030年のカーボンニュートラルに向けた取り組みなどといった地球環境問題に対する姿勢への重要度が増しており、これまで以上の努力が不可避となっている。しかしながら、企業個々のみでの達成は困難を極める局面もあり、活発な情報交換などを含めた企業間の協力によって課題を乗り越え、目的を果たしていきたい。今後の状況の見通しは一段と難しい状況となっているが、相互信頼を高めながら企業間の協調性を一段と高めることで、事業運営のかじ取りを行っていきたい。ビジネスパートナーの存在は一段と重要性を増しており、当工業会の組織体質を強固に固めながら、お客様が必要とし、喜んで頂ける製品を提供していくことで、日本経済の浮揚にも貢献していきたい」と述べ、今後に向けての意気込みについて語った。

引き続き、4月29日付けで発令された平成5年春の叙勲において、旭日単光章を受章した尾高ゴム工業の東山邦裕会長に対する祝いの催しを実施。出席が叶わなかった東山会長に代わって尾高ゴム工業の氏野社長が登壇し、清水会長より記念品を受け取った。

乾杯の音頭をとった十川利男副会長(十川ゴム社長)は「長きにわたってコロナ禍に悩まされてきたが、脅威度が緩まり、インフルエンザ並みの第5類に分類が移行されたことで、社会生活も通常の状態を取り戻そうとしている。アフターコロナとして新しい生活習慣を取り戻し、コロナ禍を乗り越えた新たな時代において、経済を発展させる道筋を模索していきたい。当工業会においても、今回の通常総会で得られた思いを心に留めながら、活性化に向けた行事の数々を一段と盛り上げていきたい」と述べ、グラスを高く掲げて祝宴の幕を開けた。

宴たけなわで中締めを行った石切山靖順副会長(ニッタ社長)は「コロナ禍によって長期にわたって悩まされてきたが、当工業会も4年ぶりに会場に会員が一堂に会して総会を開催することができた。ゴム業界の他の団体の懇親会にも出席してきたが、ノーマスクによる通常のムードで盛り上がっており、コロナ禍前の状態を取り戻した様相を見せていた。日本経済における明るいニュースも聞かれ、GDPは6・1%増、日経平均株価も3万円の大台を超えるなど、ますます上り調子が続く兆しとして期待している。

今期も3つの願いを込めて日々を励んでおり、一つ目は本日から開催されているG7による明るい成果、二つ目は、予想を上回って活躍している野球の阪神タイガースのますますの活躍、そして三つ目が当工業会の今後の一層の発展であり、明るい年となるよう期待している」と述べ、万感の思いを込めて三本締めを通じて今年の繁栄を願った。