2023年8月30日

2024年3月期第1四半期決算
ニッタ

国内市場が堅調推移
海外売上高比率を上回る

ニッタ(石切山靖順社長)の売上高は前年同期比3・3%増の217億2500万円、営業利益は同12・7%減の12億8000万円、経常利益は同10・9%減の30億3600万円、四半期純利益は同8・4%減の25億200万円となった。増収となったものの、原材料価格高騰の影響に加え、半導体業界向けなどの高付加価値製品の売上が減少。収益面では経常利益において、持分法適用会社において、半導体業界向けの需要が減速したことにより持分法投資利益が減少した。

海外売上高比率は全体の30・0%で、前年同期と比較して1・7㌽減少。中国を中心にアジア向けが低調であった半面、国内が堅調に推移したことで、国内の売上高比率が海外売上高比率の割合を引き離した。

セグメント別の業績は、ベルト・ゴム製品事業の売上高は前年同期比4・7%増の73億700万円、セグメント利益(営業利益)は、同16・5%減の7億9400万円。国内では、物流業界向けや紙工業界向けが堅調に推移したが、電子部品向けの感温性粘着テープは低調に推移した。リネン業界向けのRFID製品が好調に推移したものの、海外では、北米で物流業界向けが伸び悩んだ。

ホース・チューブ製品事業の売上高は同1・3%減の78億2100万円、セグメント利益は同75・7%減の6100万円。国内では自動車業界向けが半導体不足解消に伴って回復傾向にあったものの、半導体製造装置が伸び悩んだ。海外では中国を除き、自動車業界向けや建設機械向けが堅調に推移した。

化工品事業の売上高は同7・2%増の28億7800万円、セグメント利益は前年同期比1億7000万円増の1億6300万円。国内・海外ともに鉄道部品が堅調に推移し、OA機器部品もやや回復が見られた。

その他産業用製品事業の売上高は同12・6%増の26億8600万円、セグメント利益は同245・3%増の1億300万円。空調製品は、半導体や電子部品および製薬業界向けのフィルタ製品の測定器が堅調に推移した。

不動産事業の売上高は2億1900万円、セグメント利益は同20・1%増の9400万円。

経営指導事業の売上高は4億4900万円、セグメント利益は同10・3%減の3億9000万円。

その他(自動車運転免許教習事業や北海道における山林事業などで構成)の売上高は3億6200万円、セグメント利益は9400万円。

通期については直近公表の業績予想値からの変更はなく、売上高を前期比1・1%増の890億円、営業利益を同0・2%増の50億円、経常利益を同7・0%減の120億円、当期純利益を同7・9%減の100億円を見込んでいる。