工業用ゴム製品卸商業組合全国連合会
第41回全国ゴム商組連合会
会員数の減少傾向が課題に
工業用ゴム製品卸商業組合全国連合会は9月13日、「第41回全国ゴム商組連合会」を東京都千代田区のセンチュリーコート丸の内で開催した。当日は東北、東部、中部、西部、四国の5地区の商業組合の正副理事長および専務理事、事務局17名が出席。昨年に引き続きコロナ禍による規制の緩和に伴ってリアルで開催された会合では、各地区の運営状況、市況報告などの情報交換が行われたほか、連合会終了後に開かれた「商工懇談会」では工業会4団体が各種ゴム製品の生産状況を説明後、賛助会員メーカーも直近の業況報告を行った。
今年度は東部工業用ゴム製品卸商業組合が当番幹事を務め、前田淳副理事長の司会により会合は進行。開催に先立ち、代表幹事としてあいさつした塩谷信雄理事長は「今年はコロナも5月から5類への移行となり、コロナ禍以前の生活にようやく戻りつつあると実感している。今年も昨年の中部地区での開催に引き続き、本来の形に戻して開催できることに感謝している。この3年間で商業者を取り巻く経営環境は大きく変わっており、その変化に対応した取り組みを進める中、やっと一筋の光が見えてきたものの、さまざまな物価の高騰、さらには2024年問題と、新たな課題への対応が求められている。この会で情報を共有し、忌たんのない意見を述べて頂いて、明るい未来につなげていければと願っている」と、出席者の活発な意見交換に期待を寄せた。
出席者の自己紹介の後、昨年の当番幹事である中部工業用ゴム製品卸商業用組合から令和4年度の会計報告が行われ、その後、地区ごとで実施されたアンケート結果の報告や、コロナ禍を振り返っての取り組みの紹介などが行われた。
組合員は今年4月時点で全国合計484社(昨年は489社)となっており、四国を除く各地区とも若干の減少。退会理由としては廃業、組織統合が主な理由であった。一方、賛助会員においても計157社となっており、昨年4月時点からの比較では若干の減少、退会理由としては組織統合のほか、組合行事に参加ができないことが主な理由として挙がっている。
23年度の主な組合事業としては、各地区とも見学会・勉強会・講演会などの研修関連や、取り扱い品ごとの調査・分析、親ぼく事業などが中心。また、会合やセミナー関連では多くの地区がコロナ禍からの流れでリアルとオンラインの〝ハイブリッド〟形式での開催を継続しており、これからの組合活動の方向性については親ぼく事業を中心としながらも経営にかかわる情報提供および視察事業、研修事業に重きを置いている地区が多い。そのほか現状の問題点については、やはり会員数の減少傾向が課題として浮上。その対応としては今後とも事業や行事への参画意識を啓もうするための、参加メリットの高い活動を今後とも立案して実施していくことが大きなテーマとなっている。
引き続き、製品ごとの景況予測や各地区の市況報告が行われた後、工業会5団体、賛助会員メーカー13社を招いて商工懇談会を開催。日本ゴム工業会の岡本浩一専務理事、日本ベルト工業会の又場敬司理事長と横山直弘常務理事、日本ゴムホース工業会の赤塚六弘常務理事、日本ホース金具工業会の石附髙常務理事が製品ごとの生産状況・業況報告を行い、その後、ベルトメーカー、ホースメーカーの営業担当者から各社の国内販売の状況についての報告がなされた。
商工による会合後は久しぶりに立食形式での懇親会も開催。東部工業用ゴム製品卸商業組合の山上茂久相談役理事の乾杯の発声でパーティーは幕を開け、参加者の和やかな歓談の輪が広がった。
次回の全国ゴム商連合会は来年9月13日、西部工業用ゴム製品卸商業組合が当番幹事となり、大阪市内のグランヴィア大阪での開催が予定されている。