2024年6月15日

住友ゴム工業
小型トラック・バン用スタッドレスタイヤ発売

新技術で氷上路面での横滑り抑制

住友ゴム工業(山本悟社長)は、DUNLOP(ダンロップ)ブランドから小型トラック・バン用スタッドレスタイヤの新商品「WINTER MAXX LV01(ウインター マックス エルブイゼロワン)」を、8月1日から発売する。新商品ではタイヤ表面のパターンデザインに回転方向に長いサイプを施した「インターロッキングサイプ」を新開発。接地面積を増やす設計で〝氷雪上性能〟と、タイヤを長く使用することができる〝ライフ性能〟を大幅に高めた。商用車を保有する事業者やユーザーが重視する傾向にある冬道走行の安全性やコスト抑制に対応する。

新たに開発されたインターロッキングサイプは、力がかかる方向に対して垂直の引っ掛かりがあると横滑りしにくいことに着目。タイヤ回転方向のサイプ溝面積を増やすことにより、車両旋回時に引っかき効果を発揮し、横滑りしにくくなる。また、支え合うブロックサイズを拡大してブロックの倒れ込みを抑制することで接地面積を確保し、氷上性能が向上する。

さらに、さまざまな冬道に対応すべく氷雪上性能を高めるため、パターンデザインとトレッドプロファイル(断面形状)を一新し、接地面積を増やした。これにより、氷雪上性能が向上するとともに、よりしっかりした接地感を得ることができる。これらの技術によって、凍結した路面で安全に止まることができる氷上ブレーキ性能が従来品「WINTER MAXX LT03M」比で15%、「WINTER MAXX SV01」比で14%向上させている。

接地面積を増やす〝新パターン〟では、路面接地時のランド比(溝を除くブロックやリブがタイヤの表面のうちのどれだけを占めるかを表す数値)を高めるとともに、形状を5リブ(4本溝)から4リブ(3本溝)のトレッドパターンに変更。タイヤと路面の接地面積は、従来品のWINTER MAXX LT03M比で8%増加、WINTER MAXX SV01比で16%増加し、氷上性能向上に寄与している。サイプ設計の最適化を図ることによって、摩耗中期でもサイプが維持され、引っかき効果やタイヤの外観が保たれることで氷上性能が持続するとともに、ライフ性能も従来品のWINTER MAXX LT03M比で12%向上している。

〝新トレッドプロファイル〟においては、センター部とショルダー部の外径差を小さくすることで、荷重による接地状態の変化を抑制する。高荷重時と比較してショルダー部が浮きやすくなってしまう低荷重時でもしっかり接地し、滑りやすい低荷重時の氷雪上性能が向上する。

発売サイズは、小型トラック用が215/65R15  110/108N~205/80R17・5 120/118Nの23サイズ、バン用は145/80R12  80/78N~235/60R17  109/107Nの22サイズの展開で、価格はオープン価格。