東レ
滋賀事業場に「未来創造研究センター」設立
東レ(日覺昭廣社長)は創業の地である滋賀県大津市の滋賀事業場に新たな研究拠点として、「未来創造研究センター」を設立し、12月11日に開所式を開催した。開所式には、アカデミアや地元自治体などの関係者約70人の来賓が参列し、盛大に式典が執り行われた。
東レは、成長分野・地域における事業拡大をグローバルに推し進めるため、国内外の生産・販売拠点と連携した研究・技術開発を展開しており、未来創造研究センターは、機能材料研究のヘッドクォーターとして東レのグローバル研究をけん引する。
同センターは、未来創造型研究の中枢として革新材料・デバイス・システムのアイデアを創出する融合研究棟と、そのアイデアを基に試作・評価・実証を推進する実証研究棟の2棟で構成。国際会議場、展示・デモエリア、オープンラボなどのイノベーション・ハブ機能を設置することで、多様な分野のアカデミアや重要パートナーとの交流・連携・技術融合による戦略的オープンイノベーションを促進する。
東レの研究のDNAである極限追求、技術融合、超継続などを継承しながら、最先端の技術を活用し、独自の高分子技術によるファインポリマー&ナノファブリケーションや、マテリアルインフォマティクス(MI)や人工知能(AI)等を駆使したコンピュータ&マテリアルサイエンスの融合によって、先端医療、新エネルギー、分離システムなどグリーンイノベーション・ライフイノベーション分野における先端材料・デバイス・システムの創出に取り組むことで研究・技術開発を推進、強化していく。
開所式典でのあいさつで日覺社長は「未来創造研究センターは気候変動、水不足、資源の枯渇など、地球規模での課題を解決するための拠点として重要な役割を果たしていく。また、国内外の大学や公的研究機関等との共同研究や開発提携を行う協創の場として、世界レベルの質と独創性が高い固有技術を開発してもらいたい」と述べ、同センターへの高い期待を表した。
【未来創造研究センターの概要】
▽所在地=滋賀県大津市(同社滋賀事業場内)▽延床面積・構造=「融合研究棟」延床面積約8400㎡・3階建、「実証研究棟」延床面積約9200㎡・5階建▽主な機能・設備=①イノベーション・ハブ機能として国際会議場(200人収容、同時通訳ブース設置)、オープンラボ、コンピュータラボ、デジタル試作ラボ、展示・デモエリア、図書・交流エリア②研究者の日常的な対面コミュニケーションを促進する仕組みとしてワンルーム型執務エリア(250人収容)、オープンな各種打ち合わせスペース(コミュニケーションブリッジ、打ち合せブース等)③省エネルギー配慮型設備④技術融合・極限追求を推進する各種実験室(クリーンルーム、フレキシブルエリア等)