中部工業用ゴム製品卸商業組合
「第41回通常総会」を開催
役員改選期により
最小限に規模縮小して実施
中部工業用ゴム製品卸商業組合は5月12日、名古屋市中村区の名鉄グランドホテルにおいて「第41回通常総会」を開催した。組合員80人(本人出席20人・委任状出席60人)出席の下、議案審議が行われ、「2019年度事業報告」「同決算関係書類」「令和2年度事業計画案」「同収支予算案並びに経費の賦課徴収方法案」の4つの議案が一括審議として上程され、原案通りに承認された。第5号議案である「任期満了に伴う役員改選」については、理事長として加藤已千彦氏が重任、加藤龍雄氏、大野裕副理事長が継続して選任された。
総会では、物故者への黙とうが捧げられた後、加藤理事長があいさつ。
「新型コロナウイルス感染症の拡大防止策を受け、全国に緊急事態宣言が発令されたことで、緊急事態措置として行政から事業者に外出の自粛、休業等が要請され、かつてない経験と環境に立たされている。組合員もテレワークやローテーション勤務、時差出勤、身体的な距離の確保、社内外でのマスク着用、アルコールによる除菌、手洗いなどを実施し、行政からの指針に基づいて感染拡大防止に対応するために働き方自体を変えていると思う。疫病の感染拡大防止のため、一時的に人や物、金の動きが止まっており、経済活動にも深刻な影響を及ぼしている状況にあって、このような総会を開催させて頂くことを大変心苦しく思っている。多くのこのような総会が、三密(密集・密閉・密着)を避けるため、総会議決権の行使を書面決議という形で議決権を行使する方法や、総会そのものを延期するケースが多く見受けられる。当組合においては、今年が2年に一回の役員改選期にあたることから、実施する必要性に迫られた。役員改選は中央会また経済産業省の指導の下、書面での議決権行使は認められないことから、非常に申し訳なくは思いながらも、総会の規模を縮小して懇親会も取りやめた形で開催させて頂くこととなった。組合員の安全と健康を第一に考え、総会への出席は必要最低限に限らせて頂き、書面決議で議決権を行使できる議案に関しては書面での決議を頂いた。賛助会員の方々にも安全と健康を第一に考え、総会への出席を控えて頂く形を取った。特に愛知県は特定警戒都道府県に指定されている(5月12日時点)状況下にあっての総会であり、このような形式を取らざるを得なかったことに対して組合員ならびに賛助会員、関係各位の理解を頂けるよう切にお願いしたい」と、総会開催を取り巻く周辺状況を説明し、謝罪の言葉を述べた。
大野副理事長が議長に選任され、第5号議案である任期満了に伴う役員改選案については、指名推薦方式を採択。議長が選考委員および選考委員長に加藤理事長を指名し、審議の結果、理事・監事が選任され、議長が役員候補案を議場に諮ったところ、満場一致で承認され、新役員による第一回の理事会が行われ、大野理事の議長の下、加藤理事長が再任した。
理事長就任のあいさつで、加藤理事長は「新型コロナウイルスは今年の初めより日本を襲った。世界中で感染拡大を防ぐさまざまな取り組みが行われ、世界経済の景気が急速に悪化してきている。国内でも政府の全国緊急事態宣言により人・物・金の流れが止まり、さまざまな業種において深刻な影響が顕在化してきている。当組合においても行政からの自粛要請を受けて3月10日開催を予定していた安全衛生特別教育が中止となり、これから予定していたさまざまな事業活動にも影響が出てくるのではないかと危ぐしている。新型コロナウイルスの感染がいったん収束したとしても、世界経済が以前のように回復するまでには時間がかかると思う。現代のようなグローバル社会では、今までなかったような未知の疫病がまん延するリスクが今後も高くなっている。自粛が要請されるような事業環境にあって組合員の企業各社におかれては、働き方の改革がますます大きな経営課題になってくると思う。新型コロナウイルスがまん延する前までのような日本におけるデジタル化、情報通信技術、ICT、ビッグデータ、AIの活用が海外の諸外国に比べ、日本がぜい弱であることが今回浮き彫りになったように思う。これは元来日本が持っている情報の伝達・共有などにおける人の力の優位性が、ITを活用した新たなテクノロジーの積極的な受け入れの妨げになってしまった結果であることは否定できない。コロナ終息後において日本が新たな飛躍を目指すためには、われわれが新たなIT技術をフル活用できるようなスキルを持った人材育成や働き方改革を推し進め、仕事の効率化を高めていかなければいけないと痛感している。今後の組合の事業活動においても感染症リスクを避ける対応を考慮していくとともに、ITを活用した働き方改革のスキルの勉強会などを実施していくことで、組合のますますの活性化と組合員企業の皆様のさらなる事業の発展に貢献していきたい」と自らの思いに対して熱意を込めて訴えた。
なお、本部総会に先駆け、同会場において正副愛三岐支部長および監事が立ち会い「第39回通常総会書面議決書の確認」が行われた。その結果、63人の承認が得られたことで、すべての議案について過半数の承認をもって可決された。
各地区の商業社団体も総会の開催に苦慮
なお、東部工業用ゴム製品卸商業組合が開催を予定していた「第42回通常総会」は、コロナウイルス感染拡大防止の観点から、書面での総会として実施された。また6月24日に開催予定であった「商品展示説明会」についても来年度への延期が決まった。
西部工業用ゴム製品商業組合の「通常総会」は5月26日に延期(当初は5月19日)、大阪市中央区の同組合会議室を会場に規模を縮小して行われる。同組合の近畿支部総会は中止。6月3日に開催を予定していた大阪ゴム商業会の総会も中止が決まった。