2020年7月25日

日本ゼオン
ポジ型感光性絶縁材料「ZEOCOAT ZC100」開発

180度での低温硬化が可能

日本ゼオン(田中公章社長)は、ポジ型感光性絶縁材料「ZEOCOAT ZC100」を開発し、販売を開始した。ポジ型感光性絶縁材料は光によるパターニングと熱硬化を行うことによって、マイクロメートルオーダーの微細なパターンを持つ絶縁層を形成できる材料。

同社が開発したZC100は、アルカリ現像タイプのポジ型感光性絶縁材料で、180度の低温硬化が可能で、高解像性、高絶縁信頼性(高温高湿環境下でも、銅などの金属配線材料の電気的ショートを防止する特性)が特長の製品。

スマートフォンをはじめとするデバイスの高機能化、多機能化に伴い、半導体パッケージや電子部品には微細化、高集積化が求められているが、ZC100は解像性に優れるポジ型であるため、デバイスの微細化に貢献する。また低温で硬化が可能で、高い絶縁信頼性を持つため、デバイスの歩留まりや信頼性を向上させる。

主な使用用途としては、さらなる微細化や低温プロセスが求められる、次世代ウエハーレベルパッケージ(半導体が形成されたウエハーの状態でパッケージを行う技術。小型化、薄型化が可能であり、スマートフォンなどに用いられる半導体のパッケージとして広く用いられている)への展開を目指している。