2020年10月25日

日本シューズ産業協同組合
第115回 2021春もの 日本シューズ産業見本市

細やかな対応が効果
前年上回る500社以上が来場

日本シューズ産業協同組合(中村𠮷則理事長)は14、15日、神戸市中央区の神戸国際展示場3号館において「第115回 2021春もの 日本シューズ産業見本市」を開催した。

一般的に新型コロナウイルス感染対策として、来場者に関しては検温など個々に厳密に行われるが、受付では消毒液の使用を促され、スタッフによるマスク着用の目視のみで、スムーズに入場が許された。エントランスには違和感なく最新型の検温機が設置されており、無反応の時は平熱を意味し、体温に異常があった場合のみ音で警告。次々と来場者がスムーズに来場していく様子を見ながら、性能面で逆に不信感をあおる懸念が持たれたが、日の当たる屋外で1時間程度喫煙をしていた来場者が入場しようとすると瞬時に反応。センサーで表面温度を検知し、瞬時に警報音で知らせたことから、その精度も立証された。マスクを紛失した場合には、不織布マスクが自由に手にとれるようにマスクの箱も設置。会場内の空調システムも高性能で、広い会場内の空気をわずか30分ですべて入れ替えることができる。空気の流れが肌で感じられるほどで、来場者からは「マスクの必要がないのではないか」との感想の声が聞かれるほど、万全の体制がとられていた。

新型コロナウイルスの影響も懸念されたが、来場者も多く、商談風景も通常通り。来場者も前年を上回る500社以上が詰めかけ、新作シューズを前に活発な商談を繰り広げていた。

「新型コロナウイルスによる影響を心配していたが、思わぬ数の来場社に全国から来て頂くことができた。当組合としてもブースを2小間以上並べることなく、通路も広くとってあり、商談にもソーシャルディスタンスが常に保てるよう配慮している。初日の閉会時間を午後6時20分までに延長したことで、遠方から来られた来場者にもゆっくりと見て行ってもらえる。そういった細かな配慮の積み重ねが大切だと考えており、来場者にも伝わっていると信じている」(中村理事長)。

展示内容は、春ものだけあってサンダルやパンプスが中心。特にパンプスの品ぞろえは豊富で、〝足にやさしい〟を前提にしながら、ありとあらゆるコーディネートに合わせられるようバリエーション豊かに紹介していた。パンプスの流れにあってバレエシューズ、カジュアル寄りではハブーシュが目先を変えており、その対極としてパンプスのエレガントなイメージも引き立たせている。パンプスにはシャイニーな印象が浮き彫りになっているものの、エナメル遣いのアッパーにメタリック、ラメ素材の切り替え、意匠ではストーンやビジューがその印象を醸し出していた。