2021年7月15日

住友ゴム工業
ダンロップ史上最高の氷上性能技術採用

ウインターマックス新製品
SUV向けに発売

住友ゴム工業(山本悟社長)は7月6日、オンラインを通じてダンロップ「WINTER MAXX(ウインターマックス)」シリーズの新製品で凍結路面も雪道もしっかり止まるSUV用スタッドレスタイヤ、ダンロップ「WINTER MAXX SJ8+(ウインターマックスSJ8プラス)」(以下、WM SJ8プラス)の新商品説明会を開催した。ダンロップ史上最高の氷上性能を実現したスタッドレスタイヤ「ウインターマックス03」(以下、WM03)に採用された〝ナノ凹凸ゴム〟を、SUV用スタッドレスである「ウインターマックスSJ8」(以下、WM SJ8)のパターンと組み合わせることで、氷上性能を大幅に向上させた。サイズについても、従来品(WM SJ8)に対してさらに16サイズを追加、全54サイズという幅広いラインアップで展開、価格はオープン価格で、8月1日から順次発売する。

説明会の登壇者として、タイヤ国内リプレイス営業本部の販売企画部の瀬戸山浩氏が司会進行役を兼ねながら、製品の革新性能を印象付け、同本部技術サービス部の廣江隼氏が、技術に関する詳細説明を行った。

前提条件として、昨今SUV人気は、季節にかかわらず高まりを見せており、冬道でのスタッドレスタイヤに対する安全・安心面への関心も上昇。新製品は、雪山のシビアな路面でもより安心を実感することができ、凍った路面もしっかり止まるSUV用スタッドレスタイヤとして市場に投入された。〝スマートタイヤコンセプト〟の導入効果もあって、従来品比で氷上ブレーキ性能14%、氷上コーナリング性能で11%の向上を実現しており、その性能進化を支える革新技術の根幹と、開発に至る背景などについて詳細に解説。「冬道で恐れられる本質的な悪役は氷ではなく表面の水であって、水膜がタイヤと路面の密着度を奪い、タイヤが滑る原因を作り出している」(廣江氏)。スタッドレスタイヤの性能評価の上では、水膜の除去・排水は本質的な必須条件であり、これまでもその課題を解決してきたのが同社の独自技術であるナノ凹凸ゴムによる効果。高密度で優れた柔軟性を備え、氷との密着度を高める効果に加え、凹凸構造の突起部分がいち早く水膜に到達することで除水のスピードを高め、〝除水時間の短縮〟と〝密着している時間の長期化〟を図り、WM SJ8と比べて1・5~2倍にまで除水スピードを向上させた。WM SJ8プラスでは、新しいパターン技術が新たな性能の境地を開拓。〝方向性ラグ溝〟が氷やシャーベットをかき出し、〝ダブルイナズマグルーブ〟が排水効果を高め、ウエット性能を確保する。〝MAXXシャープエッジ〟が引っかく力でグリップ力を高めている。性能の長寿命化においては、ゴムの柔らかさを維持する〝液状ファルネセンゴム〟を配合、摩耗時にトレッド表面に出現する〝MAXXグリップトリガー〟が溶けることで新たな凹凸構造を形成し、新品装着時の性能を維持する。

発売サイズは15㌅の205/70R15  96Q~22㌅の265/50R22  112Q XLまでと幅広く「使用環境や走行路面に加え、WM03は都市型SUV向け、WM SJ8プラスは深雪や泥ねい路に加え、都市型SUVと同様の性能を備えたクロスカントリー仕様として、SUVユーザーのニーズに合わせたラインアップを充実させることで、あらゆる観点から消費者の高い満足度を追求する」(同)。