2021年8月5日

TOYO TIRE
SUV専用「オブザーブ」

サイズ充実させて国内本格販売

TOYO TIRE(清水隆史社長)は、SUV専用スタッドレスタイヤ「OBSERVE(オブザーブ)GSi―6」と「同W/T―R」のサイズラインアップを拡充し、8月より国内で本格販売を開始する。価格はオープン価格。

昨年12月から本年2月までの日本の天候は、いわゆる暖冬となり、冬の前半に強い寒気が、後半には暖かい空気が流れ込んだ影響により、気温の変動も拡大。気温が高くなると雪質は水を含んだ重たいものとなり、気温差が大きくなると路面の状態も湿った雪が混じるシャーベット状態から凍結したアイス状態まで刻々と変化することからタイヤに求められる性能も変化を遂げている。同社では、昨今の気候の特長をとらえ、スタッドレスタイヤにはこうした不安定な路面状況に対応できる性能が求められていると考え、日本の降雪期に求められる性能を追求したSUV専用のスタッドレスタイヤとして、オブザーブGSi―6と同W/T―Rをラインアップし、国内で本格発売する。

オブザーブGSi―6は、さまざまな状況に変化する冬の路面でのハンドリング性能とブレーキング性能を向上。圧雪路でのブレーキング性能は同社従来品(オブザーブGSi―5)比で7%良化し、ウエット路面では制動距離を同11%短縮させた。クロスカントリー車向けを中心に、先行発売していた2サイズから15サイズを新たに拡充して全17サイズのラインアップで展開する。

性能面では新たに〝セレーテッドスタビリティリブ〟を採用しており、センターに設置されたジグザグリブがスノートラクション性能と操縦安定性を向上。〝スパイラルエッジサイプ〟により、らせん状のサイプが全方向にエッジ効果を発揮し、発進・制動・コーナリング時に優れたグリップ力を発揮する。〝ショルダーライトニングエッジ〟が、コーナリング時にエッジ効果を発揮。〝スウィングサイプ〟がサイプの閉じ込みを抑制し、効果的に除水・エッジ効果を引き出す。〝ジグザグ4本主溝〟がスノートラクション性能と排水性能を両立、タイヤ外側にかけて幅広溝を施した〝連通スリット〟が排水・排雪性能を向上させ、スノー・シャーベット路面での安定した走りを実現させる。発売サイズは、15㌅が1種類、16㌅および17㌅が4種類、18㌅が5種類、20㌅が3種類、15㌅の195/80R15  96Q~20㌅の235/55R20  102Qの全17サイズ。

同W/T―Rは、荒れた雪路や深雪路などでの走破性を追求。深雪路面でのトラクション性で効果を得る目的から、タイヤの側面に同社のオフロード向けタイヤなどで使用されている大型のサイドブロックを同社のスタッドレスタイヤとしては初めて採用した。昨年、雪路での走破性を志向するユーザー向けに1サイズの限定的な販売を実施、好評であったことから、新たに2サイズを拡充して全3サイズのラインアップで正式に発売を開始する。

性能面では接地中央部に、高剛性のリブを設定した〝高剛性センターリブ〟が、乾燥路面や深雪路面における応答性に効果を発揮。センターリブ中央に周囲よりも厚みの大きい〝厚み違いサイプ〟を設定、サイプの閉じ込みを防ぐことで、除水・エッジ効果を発揮する。

〝スパイラルエッジサイプ〟が、360度のさまざまな方向にエッジ効果を発揮、アイス・スノー路面で優れた旋回性能を引き出す。同社一般のスタッドレスタイヤよりも大きなブロックを採用したことで、耐外傷性を高め、幅広スリットが排雪性・トラクション性能を発揮し、深雪での走破性を高めている。発売サイズは16㌅の185/85R16 105/103N LT、17㌅のLT265/70R17 112/109Q、LT285/70R17 116/113Qの2サイズの合計3サイズ。