2021年11月15日

2022年3月期第2四半期決算
JSR

計画、対前年上回る
全セグメントで増収増益

JSR(エリック・ジョンソンCEO)は11月8日、ウェブを通じて決算説明会を開催した。同社の宮崎秀樹取締役常務執行役員が決算概要について説明。宮崎取締役は「上期については売上高、コア営業利益、当期利益とも、当初計画を上回って進ちょくした。対前年でも高い伸び率を達成しており、これに伴い通期業績見通しを上方修正する」と全体的な概要について前置きしてから、説明を進めた。当期の売上収益については前年同期比20・8%増の1682億1400万円、コア営業利益は同38・5%増の230億7700万円、四半期利益は186億3300万円(前年同期は7億8400万円の損失)、当期純利益は175億4200万円(同6億7600万円の損失)となった。コア営業利益見通しには下期に見込むInpria Corporationの完全子会社化による評価益など60億円を含んでいる。

本年5月11日開催の取締役会において、同社のエラストマー事業を新たに子会社として設立する日本合成ゴム分割準備に吸収分割によって承継させた上で、来年4月に承継会社の全株式をENEOSに譲渡。これに伴い、第1四半期連結会計期間より、エラストマー事業は非継続事業に分類されている。この結果、当第2四半期連結累計期間の表示形式に合わせ、一部組み替えを行って発表している。

セグメント別では、デジタルソリューション事業部門の売上収益は前年同期比9・3%増の806億900万円、コア営業利益は同15・7%増の195億8900万円。好調な需要環境下、売り上げ、利益とも対前年で大幅に伸長し、高いマージンを確保した。半導体材料は、同13%増の売り上げ成長を達成。既存製品の販売拡大に加え、新規のEUVレジストは前年同期の倍以上の売り上げ成長を確保した。半導体材料は好調な半導体市場を背景に販売を伸ばし、ディスプレイ材料は中国での拡販を進め、売上収益は前年同期を上回った。コア営業利益についても、半導体材料の売上収益の増加によって伸びた。コア営業利益における損益要因は、半導体材料・ディスプレイ材料の販売拡大による51億円の増収が大きく、価格差による3億円、半導体材料の固定費増加・ディスプレイ材料の事業再編費用・エッジコンピューティングの固定費増加による21億円の減益分を大きく上回った。半導体材料の売上高は同13%増の528億円、ディスプレイ材料は同4%増の236億円、エッジコンピューティングは同4%減の42億円。

ライフサイエンス事業部門の売上収益は同28・8%増の336億9200万円、コア営業利益は同20・5%増の19億4500万円。主にCDMO、CRO事業に加えバイオプロセス材料やIVDの販売が拡大した。コア営業利益の伸びはCDMOの先行投資と資材調達不足などによる生産稼働調整の影響を受けた。売上収益における品種別増減比率は、CDMOが同約20%増、CROが同約40%増、バイオプロセス材料が同約190%増、IVDが同約15%増。

合成樹脂事業部門の売上収益は同46・6%増の477億8200万円、コア営業利益は同431・4%増の34億5500万円。昨年度低迷していた自動車生産の回復を背景に、販売数量を大きく伸ばしたことで売上収益は大きく伸長。コア営業利益についても、売上収益の増加によって伸びを見せた。コア営業利益における損益要因は、販売増加によって25億円、売買スプレッドの縮小というマイナス要因があったものの、在庫受払差(変動費)による3億円の増益要因があった。

エラストマー事業の上期については、販売数量は前年同期比で35%拡大、タイヤ市場の回復によってSSBRが伸長。コア営業利益(相当)は、数量効果に加え、スプレッドの改善、コスト削減によって増加した。通期においても、当初想定を上回る見通しを立てている。

通期については、市場環境および業績の動向などを踏まえ、本年5月11日発表の業績予想を修正。それに準じて配当予想の修正も実施する。修正後の売上収益は前期比11・1%増の3465億円(修正前は3180億円)、コア営業利益は同38・5%増の525億円(同430億円)、営業利益は52・8%増の523億円(同430億円)、当期利益は390億円(同300億円)、当期純利益は355億円(同270億円)。

年間配当金予想についても、期末配当金を5円増額して35円とし、中間配当金の35円と合わせて1株当たり70円に増配した。