2021年11月15日

2022年3月期第2四半期決算
日本触媒

発表値超え増収増益
取り組み結実で収益力回復

日本触媒(五嶋祐治朗社長)は11月5日、オンラインで五嶋社長、小林髙史常務執行役員出席の下、決算発表記者会見を開催した。それによると、売上収益は前年同期比38・8%増の1729億8800万円、営業利益は同163億6500万円増の151億7700万円、税引前四半期利益は同178億2200万円増の177億5000万円、四半期利益は同135億3300万円増の123億5000万円と増収増益となった。売上収益は原料価格、製品海外市況の上昇に伴い販売価格が上昇したことや、販売数量が増加したことで増収。利益面は、海上輸送費の高騰などによって販売費および一般管理費が増加したものの、生産・販売数量の増加や一部製品の海外市況の上昇、在庫評価差額などの加工費が減少したことなどが増益要因となった。加えて、前期に計上されたニッポンショクバイ・ヨーロッパの減損損失17億7900万円がなくなったため、営業利益は黒字化。税引前四半期利益は、営業利益や持分法による投資利益の増加などにより増益。その結果、四半期利益も増益を果たした。五嶋社長は「2021年度上期はアクリル酸、アクリル酸エステル数量増と売価上昇により、売上収益、営業利益は8月5日の発表値を上回った。下期は原料価格上昇により、スプレッドが圧縮される局面のため利益は上期を下回る見通しだが、アクリル酸エステル、吸水性樹脂とも市場はタイト基調に転換し、市況高騰など一過性の要因を除いても収益力を回復してきている。アクリルチェーン以外でもわれわれの取り組みが成果として表れてきている。ここで取り組みを緩めることなく、より一層推進していく」と概況を説明した。

セグメント別では基礎化学品事業の売上収益は前年同期比51・7%増の744億5300万円、営業利益は同112億600万円増の108億1100万円。アクリル酸およびアクリル酸エステルは原料価格の上昇、製品海外市況の上昇などにより販売価格が上昇したことや、販売数量の増加で増収。酸化エチレン、セカンダリーアルコールエトキシレートは原料価格の上昇によって販売価格が上昇したことや、販売数量が増加したことにより増収となった。エチレングリコールは販売数量が減少したものの、製品海外市況の上昇による販売価格の上昇等により増収。営業利益は、製品海外市況の上昇によるスプレッドの拡大や生産・販売数量の増加、在庫評価差額などの加工費が減少したことなどにより増益となった。

機能性化学品事業の売上収益は同31・5%増の939億8400万円、営業利益は同58億2100万円増の48億2000万円。高吸水性樹脂は原料価格や製品海外市況の上昇に伴う販売価格の上昇や、販売数量が増加。特殊エステルは、製品海外市況の上昇などに伴い販売価格が上昇したことや、販売数量が増加したことで増収した。コンクリート混和剤用ポリマー、洗剤原料などの水溶性ポリマー、エチレンイミン誘導品および塗料用樹脂は、販売数量の増加で増収。樹脂改質剤および粘着加工品は販売数量増加、原料価格の上昇などに伴い販売価格が上昇したことから、増収となった。無水マレイン酸は販売数量が減少したものの、原料価格の上昇などで販売価格が上昇したことで増収。電子情報材料は、販売数量が減少したことなどで減収となった。ヨウ素化合物は販売数量は増加したが、製品販売構成により減収となった。営業利益は生産・販売数量の増加、在庫評価差額などの加工費が減少したことがプラスに働いた。

環境・触媒事業の売上収益は同10・6%増の45億5100万円、営業利益は、在庫評価差額等の加工費増加や生産・販売数量の減少などにより同8億3900万円減の9億6100万円の損益となった。プロセス触媒は販売数量が減少したものの、販売価格が上昇し増収。脱硝触媒および燃料電池材料は、販売数量が増加したことなどで増収。リチウム電池材料は、製品販売構成により減収。湿式酸化触媒は、販売数量が減少したことにより減収した。

通期については、売上収益は上期同様に販売価格が上昇したことに加え、販売数量の増加で前回予想(今年8月5日)値に対し10月29日に上方修正を行い、300億円増収の3550億円、利益面については海上輸送費高騰などによる販管費の増加も前期の減損損失や統合関連費用がなくなることや販売数量の増加、在庫評価差などの加工費の減少により増益が見込まれることから営業利益は同20億円増益の240億円、税引前利益285億円、当期利益205億円を見込んでいる。