2022年6月5日

〈総会〉西部ゴム商組
任期満了で役員改選

小島新理事長(角一化成社長)が就任

西部工業用ゴム製品卸商業組合(岡浩史理事長)は5月24日、大阪市北区のリーガロイヤルホテルにおいて「通常総会」を開催した。任期満了に伴う役員改選が行われ、小島孝彦副理事長(角一化成社長)が新理事長の任に就いた。副理事長として糸井宏之氏(千歳商事社長)が重任、新副理事長に加藤廣氏(西部ゴム社長)、太田稔氏(福井化成社長)、小賀野哲朗氏(オガノ社長)が選任され、理事長と副理事長4人による新体制が発足した。コロナ禍によって開催が叶わなかった期間が長かっただけに、会員同士が顔を合わせて行われる総会も3年ぶり。恒例の懇親会も催され、コロナ禍前に近い状態に戻った。

総会は、組合員企業157社のうち会場出席48社、委任状出席76社で合計124社の出席が得られ、議決権数を満たしたことで総会は有効に成立した。冒頭、あいさつに立った岡理事長は「一昨年に続き、昨年も会場で一堂に会して行う総会は開催することができなかっただけに、本日は多くの組合員の皆さんに参加頂けたことを本当にうれしく思う。この2年間においては、半導体不足や原材料の高騰などといったさまざまな問題に悩まされ、ここ数カ月間の円安の進み方を見ていると、先行きの見通しが全く立たない。今年の賀詞交歓会の会場では値上げの必要性を訴えたが、状況や事情によって紆余曲折があると思う。ちまたでは夏以降もゴム材料は値上がりすると言われており、フッ素ゴムやシリコーンゴム不足といった問題も続くと予測され、懸念材料は価格だけでなく材料の確保にまで及んでいる。今期で理事長の任を退くことから、次の理事や役員に託すことになるが、今後ますます頑張ってほしい」と期待の言葉を述べた。

引き続き岡理事長が議長を務め、議案審議へと移行。第一号議案「令和三年度事業報告」、第二号議案「令和三年度収支決算報告」、第三号議案「令和四年度事業計画案」、第四号議案「令和四年度収支予算案」が審議にかけられ、満場一致で原案通り承認可決された。第五号議案である「任期満了に伴う役員の改選」に移り、指名推薦の方法により新理事を選任。選考委員の選任については議長一任が提案され、初の理事会を開催。新体制が発足した。

懇親会において、就任あいさつを行った小島理事長は「岡さんは4年間にわたって理事長を務められたが、本当にご苦労されたことだろうと思う。引き続いて組合運営をお願いしたかったところだが、理事・相談役として組合の発展に寄与して頂けることになった。理事長のバトンを引き継いだ以上、頑張っていきたいと考えているが、詳細については徐々に詰めていきたいと思う。ウィズコロナという時勢を迎えており、停滞していた組合事業も再開できる見通しが立った。教育プログラムに対しても磨きをかけていきたいと考えているので、少しでも多くの皆さんに受けて頂きたい。商業者の立場でこれからの情勢を見渡すと、半導体不足による影響や物流問題、原材料高騰といったさまざまな課題が立ちはだかっており、今はまさに試練の時を迎えている。最近ではフォースマジュール(不可抗力)という言葉が一般的に聞かれるようになったが、われわれとしては開き直ることなく、課題には前向きに取り組んでいく。相手との交渉でも、会社の誠実さや信頼度を維持しながら状況を伝え、代替案があれば提案する。試練の時こそ誠実な業界であるというイメージを印象付けるなど、ピンチをチャンスに変える道は必ず開かれると思う。組合としても、皆さんの努力が実を結ぶよう応援していきたいと考えているので、新体制に対するご支援も引き続きお願いしたい」と述べ、これからの抱負と気構えを伝えた。

新たに理事・相談役に就任した岡前理事長は「理事長を4年、副理事長を6年務めさせてもらった。常に組合の価値向上に向けて懸命に取り組んできたが、この2年間はコロナ禍によって、その思いは空振りの連続に終わり、悩みが尽きることはなかった。これからも厳しい局面に立つこともあると思うが、小島新理事長には失敗を恐れず、むしろ糧にしながら力を発揮していってほしい」と述べ、応援する気持ちを伝えた。

乾杯の発声を行った大阪ゴム商業会の森孝裕会長(モリテック社長)は「岡前理事長は、コロナ禍という大変な時代において、大きな責任を担われながら幾多の決断をしてこられた。非常に苦労されていたが、その仕事ぶりに対して感謝の気持ちを表したい」と、自らも副理事長として支えてきた前理事長の労をねぎらった。

宴たけなわで糸井副理事長が中締めを行い、新役員体制の新たな門出を祝う祝宴の幕を降ろした。

新役員体制は次の通り(敬称略)。
▽理事長・小島孝彦(角一化成社長)=新任
▽副理事長・糸井宏之(千歳商事社長)、加藤廣(西部ゴム社長)=新任、太田稔(福井化成社長)=同、小賀野哲朗(オガノ社長)=同
▽相談役・加藤公三(西部ゴム相談役)、福井保夫(福井化成相談役)、祖父江一郎(さつき会長)=新任
▽理事・相談役・岡浩史(岡安ゴム社長)=同
▽専務理事・三谷正美(西部ゴム商組事務局長)=同
▽理事・田中哲雄(日東ゴム社長)、飯野勝久(カンケンフローシステム社長)、伊藤吉秀(𠮷野ゴム工業社長、井上卓也(コンゴー社長)、犬伏博明(コーキマテリアル社長)、大西健路(宇都宮製作会長)、梶川潔(梶川商店社長)=新任、鎌田政吾(大江産業社長)、田井登(ムツボシ副社長)、土田晃義(ツチダ産業社長)、中井茂(中井ゴム工業社長)、中川洋平(中川ゴム社長)=新任、中島啓(愛善商会社長)、長谷哲(ブリヂストン化工品ジャパン支社長)、長谷川哲也(キンキ社長)、羽渕繁(長栄物産社長)=新任、本田裕治(バンドー・I・C・S社長)、益岡義啓(益岡産業社長)、南美樹(南陽商会社長)、森孝裕(モリテック社長)、矢島友雄(ニシヤマ顧問)、山本正之(クリヤマジャパン本店長)=新任、吉村介秀(三ツ星ベルト販賣社長)
▽監事・谷村貴洋(朝日商工社長)=新任、渡辺周平(エーゼーゴム洋行社長)=同