2022年9月5日

ムーンスター
自由が丘に旗艦店オープン

ものづくりの在り方を発信・共有

ムーンスター(井田祥一社長)は、東京都目黒区自由が丘に旗艦店として「MOONSTAR Jiyugaoka」を8月27日にオープンした。同店ではMADE IN JAPANを中心に、子どもから大人向けまで厳選したアイテムを取りそろえ、展示・販売。同社が考えるものづくりの在り方を発信・共有していく。

同店はムーンスターの価値観に共感し、その価値観を一緒に育んでいくコミュニティ。そして、ムーンスターがものづくり・商いの過程でかかわるコミュニティ。この2つのコミュニティとつながりながら、店舗での顧客とのコミュニケーションや、靴の展示・販売以外のさまざまな活動を通して、暮らしを豊かにするものとはどういうものなのかを考えていき、〝人、地域、文化のつながりの中で生きるコミュニティブランド〟を目指す、新しい起点となる。店内にはすべての年齢や、用途にこたえる厳選したアイテムが取りそろえられている。

自由が丘は渋谷からほど近い都心の立地でありながら、中心部から少し歩けば住宅街が広がる、暮らしのそばにある街。今回店舗を構えるのはその街で51年間使われ、人の暮らしの中に在り続けてきたロータリーマンション。同社の目指すブランドの価値観と重なる自由が丘という街、歴史と趣のある建物から旗艦店としての新しいスタートを切った。

店舗のコンセプトは「使い方の余白」で、同社のものづくりは、新品の靴をつくって終わりではなく、靴が履かれ、その人の暮らしになじんでいくことを志向している。ムーンスターのお店としての使い方の余白を、什器の仕様、店内のレイアウト、コミュニケーションという視点で考え、形にされた。オープン時の店舗は環境や用途に合わせて変化していく起点ととらえ、「ムーンスターと価値観をともにする人、自由が丘に訪れる人と一緒に育てていきたい」と同社では考えている。什器の仕様は自分たちで自由に使い方を調整し、更新していけるように什器や照明のスチール・ゴムの部分は久留米工場で製作。シンプルな形状でありながら、ムーンスターのものづくりの特長が生かされており、機能的な機構によって天板や脚のパーツや素材の組み替えを可能にしている。靴を展示する什器は、自由に動かすことが可能。また、三列分の建具によって部分的に区切ったり、建具を展示壁とするなど、空間を大きく変化させることを可能としており、可動什器との組み合わせ方次第で、靴の展示・販売以外の用途も受け止められるよう工夫が施されている。

心地よく靴を見て、試せる店舗でのコミュニケーションを大切にしながら、人、地域、文化のつながりの中で生きるコミュニティブランドを目指し、イベントやワークショップや展示など、さまざまな活動の可能性を模索していく。

今回、共同設計に岡野愛結美氏(KONTE)、照明デザインにsola associates+glow、施工には目黒区の工務店マリ・アートとムーンスター久留米工場の技術チームを迎え、ムーンスターのものづくりに学びながら、職種を超えた協働による店舗づくりが行われた。また、18年からムーンスターのブランディングに携わり、19年にブランドメッセージ、20年にオウンドメディア〝In Use〟を社員と一緒につくり上げた淺井勇樹氏(FRONTAGE INC.)が同店舗ではコンセプトから全体のディレクションを担当した。

【MOONSTAR Jiyugaoka概要】
▽住所=東京都目黒区自由が丘2―16―27―1F
▽電話=03・6421・3066
▽営業時間=午前11時~午後8時
▽定休日=不定休