ムーンスター
氷上防滑ソール「スペラン」が進化
耐摩耗性向上のスペランコア登場
ムーンスター(井田祥一社長)は、雪寒地の氷上防滑靴として30年以上の実績があるガラス繊維入り防滑ソール「SUPERANT(スペラン)」に、チップ状のリサイクルラバーを配合することで耐摩耗性を向上させた「SUPERANT CORE(スペランコア)」を開発した。そのスペランコアを搭載した初の製品としてローカットタイプの「SPH8964CSR」、ひもブーツタイプの「同8965CSR」、サイドゴアブーツタイプの「同8966CSR」の3タイプを、全国の百貨店・靴専門店・公式オンラインストアで順次販売を開始した。
スペランは1956年に南極観測隊の依頼を受け、特殊防寒靴を寄贈したことをルーツに開発された。85年、当時の技術担当者が氷上でのソールの防滑性を高めるため、氷の上でも滑らないシロクマの足裏の体毛をヒントに歩行時、氷に刺さるよう路面と垂直にガラス繊維を配合し、スペランが誕生した(スペランはSUPER ANTI―SLIPの略語)。
スペランコアの特長は①ガラス繊維配合ラバー=アウトソールにはガラス繊維を垂直に配合した特殊ラバーが採用されているため、濡れた路面や凍結した路面で高い防滑性を発揮。滑りやすい道での歩行が不安な人におすすめ②リサイクルラバーチップを配合=スペランコアはガラス繊維ラバーとマイナス20度での低温でも硬くなりにくい耐寒ラバーを積層し、低温環境でも防滑性を発揮する設計となっている。また、耐寒ラバー部には久留米工場のリサイクルラバーチップを配合することで、従来のスペランより耐摩耗性が向上。スペランコアは環境にも配慮されている点。
このほかの特長としては日本製でありながら、一般的な革より優れたスエード調のはっ水性を持つ素材(はっ水人工皮革)をアッパー全体に採用したことでスペランシリーズの中でも購入しやすい価格となっている。さらに透湿防水フィルム「SAITOS」(小松マテーレが開発した特殊ポリウレタンフィルムを使用したハイスペック素材)の採用で、地面より4㌢4時間の浸漬状態での防水性を維持しながら、汗による湿気を外部へ逃がし、ムレ感の少ない快適な靴環境を実現した。
ソールの接地面全体がスペランコアのため、高い防滑性を発揮することから、同社では「雪寒地域だけでなく、市街地の濡れた滑りやすい道でも防滑機能を発揮するため、今まで防滑機能のある靴を履いたことがない人にも手に取って頂きたい」とコメントしている。
デザイン面ではステッチの効いたナチュラルテーストなデザインが特長で、それぞれ2色展開。サイズはすべて24・0~27・0㌢、28・0㌢、ワイズ3E、価格はSPH8964CSRのみ1万3200円で、ほかは1万4300円。