ブリヂストン
中期事業計画進捗状況
現状の取り組みを説明会通じ発表
ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は11月10日、ウェブ会見方式によって「中期事業計画進捗説明会」を開催した。
同社では、長期戦略アスピレーションの中で、2050年に〝サステナブルなソリューションカンパニーとして社会価値・顧客価値を持続的に提供している会社へ〟というビジョンを掲出。1931年の創業を「Bridgestone 1・0」、グローバルに舵を切った88年を「第二の創業〝Bridgestone 2・0〟」と位置付けている。そして20年を「第三の創業〝Bridgestone 3・0〟」と設定し、同社ではこれを、現在のタイヤと化工品の会社から〝タイヤ・ゴム事業の強味を活かしたソリューションカンパニー〟へと進化する契機としてとらえ、長期戦略アスピレーションを推し進めている。
同社では31年に創立100周年を迎えることから、その節目の年を目前に迎えた30年を第三の創業〝Bridgestone 3・0〟第1ステップを完了。〝実現したい姿〟への変革を遂げる。
20年にコーポレートトランスフォーメーション中期事業計画(2021―23)を策定。グローカル経営の推進を図り、グローバル&バリューチェーン全体最適、グローバル戦略を軸に地域・市場特性に合わせたローカル戦略を展開する。新グローカル&ポートフォリオ経営への基盤を構築し、変化に対応できる強いブリヂストンに向けてまい進し、プレミアム化を推進。ソリューション事業運動への布石を完了させる。
新グローカル&ポートフォリオ経営への基盤構築に向けた体制づくりとしては、ブリヂストンの各地域事業基盤や、モビリティ成熟度・市場特性に合わせたグローカル経営体制を強化。24―26年を実行期間とした次期中期事業計画における新グローカル&ポートフォリオ経営の構築へ向けた基盤整備を行う。
本年5月1日付けでJoint Global COO体制を敷き、Global CEO傘下に2人のJoint Global COOを設置。各Joint Global COO傘下において、サプライチェーン(調達~生産・物流)/R&D(開発)/IT/管理機能などといった連携・統合を推進する。日本事業(BSJP)、中国・アジア・大洋州事業(BSCAP)におけるブリヂストンEASTシナジーにおいては東正浩Joint Global COOが担当。ブリヂストンのホームマーケットとしてのシナジーを拡大、モノづくりの中核としてグローバルに貢献する。欧州・ロシア・インド・中近東・アフリカ事業(BSEMIA)、米州事業(BSAM)におけるブリヂストンWESTシナジー担当としてはパオロ・フェラーリJoint Global COOがあたる。モビリティの成熟度の高い欧米でのシナジーを拡大させ、プレミアムタイヤとソリューション事業の連動を強化する。欧州を戦略的起点として、ソリューション事業を米州においてスケールアップさせる。
次の中期事業計画(24―26)においては〝新たなプレミアム〟を創造。プレミアム事業・ソリューション事業へのフォーカスを図る。プレミアムタイヤ事業においては〝本数から価値へ〟軸足を移し、見極めたソリューション事業によって加速への基盤構築を図る。最終段階に差し掛かる27―29年を実行期間とした中期事業計画では、新たなプレミアムタイヤ事業のポートフォリオ経営を強化、プレミアムタイヤ事業の強みを生かしたソリューション事業を急速に拡大させる。その期間中、化工品・多角化/探索事業においては、シャープにコアコンピタンスが活きる領域へフォーカスさせる。
30年には、プレミアムタイヤ事業とソリューション事業、化工品・多角化、探索事業の連動により信頼性・価値の増幅を図り、新たな事業価値を創造し、事業ポートフォリオを支える人財集団/新たな企業文化・DNA構築を図ることでレジリアントな〝エクセレント〟ブリヂストンへと進化を遂げる。