2023年2月20日

ブリヂストン
「エアフリーコンセプト」

超小型EV向け実証実験開始

ブリヂストン(石橋秀一Global CEO)は、出光興産(木藤俊一社長)が、出光興産千葉事業所(千葉県市原市)が構内移動車両として運用する超小型EVに空気の充てんが不要な「エアフリーコンセプト」を用いた次世代タイヤを装着(写真)し、実用化に向けた実証実験を今月から開始する。

ブリヂストンのエアフリーコンセプトは、地面に接地するゴムとホイールをつなぎ、荷重を支えるとともに衝撃を吸収する機能を持つタイヤ側面の特殊形状スポークにより荷重を支持。パンクの問題を解消するだけでなく、空気圧管理などのタイヤメンテナンスが不要になる。路面に接するゴムの部分はリトレッドが可能で、独自開発した再生可能なスポーク部分の樹脂をリサイクルすることによって資源の効率的な活用とサーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。

多様な省資源・資源循環ソリューションを世の中に提供するという観点において両社が共感したことで、今回の実証実験を実施。この取り組みを通じてEV化を促進することでカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みを加速させていく。将来的には、出光興産が開発に携わる超小型EVにエアフリーコンセプトを実装する状況を視野に検証を進める。

ブリヂストンのソリューション・デジタルエンジニアリング開発部門の川原隆宏部門長は「今回、次世代モビリティを用いた先進的なソリューションビジネスを目指す出光興産とともに、エアフリーコンセプトの実用化に向けた一歩となる実証実験を開始できることに大きな喜びと可能性を感じている。ブリヂストンは、この共創を通じて、企業コミットメントである〝Bridgestone E8 Commitment〟で掲げる〝Ecology持続可能なタイヤとソリューションの普及を通じ、より良い地球環境を将来世代に引き継ぐこと〟〝Extension 人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支えていくこと〟にコミットしていく」とコメント。出光興産モビリティ戦略室の大石朗室長は「出光興産は昨年11月に発表した中期経営計画の中で掲げた2050年ビジョン〝変革をカタチに〟を目指し、多様な資源循環ソリューションの社会実装を通して、人びとの暮らしを支え、未来の地球環境を守る責任を果たしていく」と展望を示している。

ブリヂストンが開発したエアフリーコンセプトは、地球環境に配慮されており、ブリヂストンのビジョンと親和性が高いと認識。ノーパンクタイヤは車両停止リスクの減少に貢献し、ユーザーの利用価値向上が期待される。将来、現在開発中の超小型EVへの装着を目指し、今回の実証実験を共同で実施していく。