2023年4月25日

エンバイロ・アンティン
大規模タイヤリサイクルグループ構築

ミシュランが支援

スカンジナビア エンバイロ システムズ(以下、エンバイロ)とアンティン インフラストラククチャー パートナーズ(以下、アンティン)は、ミシュラン(フロラン・メネゴーCEO)の支援を受け、世界初の大規模なタイヤリサイクル事業を推進する合弁会社を設立した。

スウェーデンに本社を置くエンバイロは、使用済みタイヤからカーボンブラックと熱分解油などの良質な原材料を抽出する特許技術を有しており、アンティンはパリ、ロンドン、ニューヨーク等に拠点を置き、専門知識と投資を通じて欧州と北米のインフラに長期的な価値を提供している。

両社は、タイヤを100%持続可能にするため、進化を続けるミシュランと提携して合弁会社を設立し、タイヤ業界の循環経済を加速させる。

欧州初のこのタイヤリサイクルプラントは2023年前半、スウェーデンのウッデバラ市に建設予定で、25年までに完全に稼働させる予定。その後、欧州全域にタイヤリサイクルプラントを建設し、30年までに年間最大100万㌧の廃タイヤのリサイクルを目指す。これは欧州で毎年廃棄されるタイヤの3分の1に相当する。

ミシュランはリサイクルプラントに使用済みタイヤを提供し、廃タイヤから回収したカーボンブラックと熱分解油の供給を受ける相互供与の契約を締結した。

ミシュランの経営評議会メンバー、ハイテクマテリアル担当ビジネスディレクターのモード・ポルティリアッティ氏は「大規模なタイヤリサイクルグループの構築は、持続可能で循環型のタイヤ生産を目指すミシュランの挑戦における重要な一歩。循環型産業のために革新的なパートナーシップを構築し、タイヤの環境への負荷をさらに低減していく」とコメントしている。