2023年5月20日

【総会】大阪ゴム商業会
商業会として最後の総会

次世代に向け堅実に

大阪ゴム商業会(森孝裕会長)は5月16日、大阪市北区のANAクラウンプラザホテル大阪において「通常総会」を開催した。会員数51社のうち、51社(本人出席17社、委任状出席34社)の出席により、総会は適法に成立。加藤廣副会長(西部ゴム社長)の司会の下、森会長が議長を務めて第一号(令和4年度事業報告)、第二号(同収支決算報告)、第三号(令和5年度事業計画案)、第四号(同事業収支予算案承認)、第五号(任期満了に伴う役員改選)、第六号(西部工業用ゴム製品卸商業組合との合併承認案)についての議案審議が行われ、会場出席社による満場一致の拍手によって承認された。

開会にあたってあいさつに立った森会長は「3年ぶりになるかと思うが、ようやくコロナ禍前の社会環境に戻り、優良従業員表彰などといった通常の行事を行うことができる状況を取り戻した。前期は当商業会の設立70周年を迎え、コロナ禍の環境にありながら記念式典を執り行うことができた。フットサル大会も2回目の開催を迎え、20チーム110人が参加して熱戦を繰り広げた。今回の総会は西部工業用ゴム製品卸商業組合(小島孝彦理事長、以下、西部ゴム商組)との合併に伴う最終審議の場となり、西部ゴム商組の総会において承認されることによって合併が決定する。当商業会にとっての最後の総会となる位置付けにあり、以前より運営に携わってこられた方々の熱意のほどを考えると複雑な思いに駆られている。しかしながら、時代の流れに追随していく姿勢も大切であり、今後も次世代に向けて堅実に取り組んでいきたいと考えており、引き続き皆さんのご支援をお願いしたい」と述べ、新たな時代の幕開けの一端を言葉に込めた。

第五号議案である任期気満了に伴う役員の改選が行われ、現行の役員全員が重任(任期は令和5年5月16日~令和7年5月)。改めて同商業会のトップに立った森会長は「会長職は本来、1期2年の任期が規則ながら、今回の西部ゴム商組との合併が成立すると、来年の3月には会長職も任期満了を迎え、就任期間は1年に満たないことになる。結果として1年3カ月の任期となるが、合併後も当商業会で積み上げてきた取り組みには力を尽くしていきたいと考えており、今後もよろしくお願いしたい」と、今回の経緯について説明した。

引き続き同商業会の糸井宏之副会長(千歳商事社長)が、今回の合併理由について説明。「当商業会とさらなる福利厚生の向上と業界組織運営の合理化を目指し、当商業会の設立70周年を節目に、翌年より西部ゴム商組との合併に向けての取り組みを進めてきた。昨年4月26日には西部ゴム商組の理事会で承認され、5月16日には大阪ゴム商業会の通常総会において議案を提出し、承認可決された。来年4月1日に合併を完了させるスケジュールで計画を進めている」。

総会終了後には大阪ゴム商業会の「第67回永年勤続優良従業員表彰式」が執り行われ、8社43人が式典に出席し、長年の絶え間ない勤労への労力がねぎらわれ、技術研さんに向けた努力が賞賛された。表彰を受けた人材を前に森会長は「最近は労働者への賃金に注目が集まっているが、ワークライフバランスも重要な項目であり、生産性の高さが課題として大きくなっている。表彰された皆さんは、既に尽力されているとは思うが、ここで業界への貢献度の高さに感謝している気持ちを伝えるとともに、この先10年後、20年後も活躍されていることを期待している」と、感謝の気持ちを述べた。

来賓として大阪市経済産業局・産業振興部の出井健嗣商業担当会長の代理、大阪卸商連合会の山田桂三専務理事、大阪ゴム工業会の石切山靖順副会長(ニッタ社長)、西部ゴム商組の小島理事長が出席、出井課長代理が代表して祝いの言葉を述べた。受賞者を代表し、宇都宮製作所の前岡幸代さんが檀上で謝辞を述べ、今後に向けての意欲を示した。

式典後に行われた懇親会で乾杯の音頭をとった小島理事長は「企業で12年以上もの間、職務に精励されてきた従業員が永年勤続優良従業員として敬意が示される。皆さんが属されている企業のトップも、感謝の気持ちを込めて手を合わせていると思う。企業にとってヒト、モノ、カネのすべてが重要な資源だが、人的資源(ヒューマンキャピタル)は別格であり、人材は特に大切であると考えている。これまで同商業会さんは常にヒトに光を当てて、活動に取り組み、業界の発展に貢献してこられた。そういった姿勢を引き継ぎながら、さまざまな活動に取り組んでいくわれわれとしては身の引き締まる思いに打ち震えている」と述べ、今後の新体制に向けての意欲を示した。