グッドイヤー
初のリアルタイム・タイヤ・インテリジェンス機能
ル・マン24時間レース
特別枠参戦車両タイヤに搭載
ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(リチャード・J・クレーマーCEO、以下、グッドイヤー)は、タイヤの空気圧と温度を記録する初のリアルタイム・インテリジェンス機能を搭載したレーシングタイヤが、今月10、11日に開催されたル・マン24時間レースに特別枠で参戦したNASCARガレージ56の「新型シボレー・カマロZL1」に装着された。このレーシングタイヤには、製造工程においてグッドイヤーの革新的な電池不要のパッシブセンサーが埋設。グッドイヤーのインテリジェントテクノロジーである「Goodyear Sightline」を搭載しており、レース展開に合わせてタイヤデータをリアルタイムにヘンドリック・モータースポーツ・チームに提供した。チームのエンジニアとドライバーは、タイヤのインテリジェンスデータを活用してタイヤの空気圧と温度を把握し、マシンとドライバーそれぞれのセッティングをリアルタイムで調整することで、マシンの性能を最適化することができるようになる。
グッドイヤーのクレーマーCEOは「タイヤはマシンと路面が唯一接する部分で、そこから得られるリアルタイムの情報は、最も過酷な条件下でもドライバーのパフォーマンスを最大限発揮させることができる可能性を秘めている。グッドイヤーは、モータースポーツ界において新たな扉を開くタイヤ・インテリジェンスを導入できることをとても誇りに思う。また、NASCAR、ヘンドリック・モータースポーツ・チーム、シボレーと共同でこのガレージ56プロジェクトに参加できたことは光栄」とコメントとして残している。
グッドイヤーは、タイヤ・インテリジェンス機能のほかにも、NASCARガレージ56の新型シボレー・カマロZL1用に、レーシングタイヤだけでなく、インターミディエイトウェットタイヤ、フルウェットタイヤの3種類を提供。これらは、ル・マン24時間レースで起こりうるあらゆる天候による路面コンディションに対応できるよう設計されている。
提供されたレーシングタイヤは、高い耐久性とグリップ力を発揮するドライコンディション用のタイヤで、ル・マン24時間レースにフル参戦する競争力を発揮。インターミディエイトウェットタイヤは、霧や小雨などの路面コンディションでもマシンのポテンシャルを最大限に引き出す。フルウェットタイヤは、大雨用のタイヤで、独自のトレッドデザインとタイヤ構造により、タイヤ表面の水を接地面から排出。よりソフトなコンパウンドを採用することで、低温時にもグリップ力を維持する。
ガレージ56における新型シボレー・カマロZL1で使用されるすべてのタイヤは、米国オハイオ州アクロンにあるグッドイヤー最高峰の生産施設であるイノベーションセンターで、すべて手作りで生産。NASCARガレージ56新型シボレー・カマロZL1のドライバーには、7度のNASCARカップ・シリーズチャンピオンに輝いたジミー・ジョンソン、ル・マン24時間レースで優勝の実績を持つマイク・ロッケンフェラー、2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンが指名され、ドライバーとエンジニアのチームは、究極の耐久レースに向け、12カ月間に及ぶ8つのサーキットにおける合計10回のテスト走行を実施し、グッドイヤータイヤの評価を行った。その走行距離は7500㍄を超えている。
ガレージ56プロジェクトは、NASCAR、ヘンドリック・モータースポーツ・チーム、シボレー、そしてグッドイヤーによるパートナーシップで構成。75年に及ぶNASCARの歴史において、最も多くの勝利に輝いたチームであるマニュファクチャラー、タイヤの夢のチーム編成で、マシンは未来の革新的な技術を示すためのコンセプトカーであることから、主催者による特別枠での参戦となった。
グッドイヤーは、ル・マン24時間レースのガレージ56プロジェクトに加え、LMP2クラスの独占タイヤサプライヤーとしても参戦している。