2023年7月10日

長瀬産業
大日本印刷とCFP算定コンサルティングサービス提供開始

ライフサイクル全体でGHG排出量可視化

長瀬産業(上島宏之社長)は出版物や包装材、エレクトロニクス、ヘルスケアなどの分野で事業を展開する大日本印刷(北島義斉社長、以下、DNP)と共同で、化粧品・医薬品に対して原料やパッケージも含めたライフサイクル全体のGHG(温室効果ガス)排出量を可視化する、カーボンフットプリント(CFP=製品・サービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクルを通して排出される温室効果ガスの排出量)算定コンサルティングサービスの提供を7月から開始する。

カーボンニュートラル実現に向けて企業はGHGプロトコルに基づく企業活動全体のGHG排出量の可視化に加え、製品やサービス単位のCFP算定の仕組みづくりを進め、適切な情報開示やGHG排出量削減の取り組みを行うことが求められている。しかしながら、CFP算定を適切に行うためには、算定ガイドラインの正確な理解に加えて製品に関する専門的な知識が必要であるとともに、CFP削減のためにはサプライチェーン上の各企業が自社で算定した「一次データ」(自社または取引先から入手する、企業固有の活動量データ、排出量、あるいは排出原単位)を共有し、各社のGHG排出量削減の取り組みを、一層正確に可視化・反映することが重要となっている。

そこで同コンサルティングサービスでは、パッケージ製品の原材料調達から製造、廃棄・リサイクルまでのライフサイクル全体のGHG算定に関して長期にわたって取り組んでいるDNPと、化学系専門商社として培ってきたネットワークやノウハウを基にサプライヤーや顧客など、サプライチェーン全体のGHG排出量可視化・削減支援を進めている長瀬産業の強みを掛け合わせ、CFP算定に関する一気通貫したコンサルティング支援を行う。

長瀬産業はこれまで、化学品メーカーにとどまらず、塗料や化粧品、アパレル・スポーツ用品、出版印刷、繊維、半導体関連装置などの幅広い業界に対してサプライチェーンのGHG排出量可視化に取り組んできた。今回、DNPとの連携によって原料やパッケージも含めた製品ライフサイクル全体に対するCFP算定支援サービスを高度化させると同時に、双方がこれまで蓄積してきたデータベースを活用することで、顧客のCFP算定をより効率的に支援することが期待できるとしている。本年秋を目安に、化粧品・医薬品業界において協業の取り組みを推進し、食品業界等、今後CFP算定のニーズが拡大する分野にもコンサルティング提案を加速させていくことで、カーボンニュートラル実現を目指していく。