2023年8月20日

住友ゴム工業
車両故障予知ソリューションサービス

米国企業との共同実証実験で加速

住友ゴム工業(山本悟社長)は、トータルフリートマネジメントサービスの実現を加速させる目的から、AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスを提供する米国のベンチャー企業であるViaduct(デイヴィッド・ハッラークCEO、以下、バイアダクト社)と共同実証実験を開始した。今回の実証実験により、フリート事業者が抱える課題の解決に貢献していく。

実証実験では、Viaduct社のAIを活用した車両故障予知ソリューションサービスと、住友ゴム工業の自動車の車輪速解析技術をベースとする独自のセンサーレスのセンシング技術〝センシングコア〟を組み合わせることによって、タイヤに加えて、エンジンやブレーキなどを含めた車両状況をリアルタイムで把握することを目指す。車両全体のモニタリングを可能とすることで、走行時の安全性向上につなげるとともに、車両の稼働率向上やメンテナンスコストの削減が期待できる。

住友ゴム工業では、ソリューションビジネスにおいて、これまで〝TPMS〟を活用した「空気圧・温度管理サービス」を通じて、タクシー・リース・レンタカーの各事業者と実証実験を実施してきた。今回の取り組みでは、北米で200万台以上の車両に車両故障予知ソリューションサービスを提供してきた実績を持つViaduct社開発のインターフェース「TSIエンジン」と、さらに一歩踏み込んだセンシングコアの〝タイヤの摩耗検知技術〟の検証を実施。両社の情報・技術面における連携を通じて、より高度なトータル車両故障予知ソリューションサービスの展開につなげる。

住友ゴム工業では、CASE/MaaSに対応する高い安全性能・環境性能を実現する目的から、タイヤ開発および周辺サービスの開発コンセプトである〝SMART TYRE CONCEPT〟を掲出。その周辺サービスの中核を担うセンシングコアにおいては、既に約40社の自動車メーカーにアプローチしており、順次納入を進めていく計画。2020年代後半には、メンテナンス・保険・リースなどを組み合わせたフリートのトータルマネジメントサービスの展開を目指す。

【バイアダクト社の概要】
▽本社=1010 Doyle Street,Suite200,MenloPark,CA US
▽創業=18年
▽事業内容=AIを活用した車両故障予知ソリューションサービスの提供