2023年8月30日

2024年3月期第1四半期決算
バンドー化学

自動車生産台数回復
補機駆動用伝動ベルト増販

バンドー化学(植野富夫社長)の売上収益は前年同期比3・5%増の265億5300万円、コア営業利益は同6・1%減の17億5300万円、営業利益は同6・5%減の20億1500万円、四半期純利益は同10・8%減の18億8200万円となった。

事業(セグメント)別の業績については、自動車部品事業の売上収益は前年同期比12・1%増の128億5200万円、セグメント利益は同8・3%増の8億1100万円。国内においては、自動車生産台数の回復に伴い、「リブエース」などといった補機駆動用伝動ベルト販売が増加したものの、同社製品採用車種の減少により「オートテンショナ」などといた補機駆動用伝動システム製品の販売が伸び悩んだ。海外においては、中国で主要顧客の生産が回復、補機駆動用伝動ベルトなどの販売が増加し、欧米においても補修市場向け製品の販売が増加した。アジア地域においても四輪・二輪車メーカーの生産が回復し補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品およびスクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。

産業資材事業の売上収益は同2・6%減の91億4400万円、高付加価値製品の販売伸長の影響もあり、セグメント利益は同2・4%増の9億6800万円。一般産業用伝動ベルトについては、国内では民間設備投資の減少により産業機械用伝動ベルトの販売が減少したが、海外においては、欧米において産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。中国・アジアにおいては、農業機械用伝動ベルトの販売が減少。運搬ベルトについては、国内においてコンベヤベルトおよび「サンライン」ベルトといった樹脂コンベヤベルトの販売が増加した。

高機能エラストマー製品事業の売上収益は同6・3%減の35億2400万円、原材料調達価格の高騰の影響もあり、セグメント損失は4600万円(前年同期は1億5300万円の利益)となった。機能フイルム製品については、国内において非住宅関連の需要が停滞したこともあって、建築資材用および工業用フイルムの販売が減少。精密機能部品については、高機能ローラおよびブレードなどの販売が伸び悩んだ。

その他事業(ロボット関連デバイス事業、電子資材事業および医療機器事業など)の売上収益は同12・4%増の13億1800万円、セグメント損益は5000万円の損失(前年同期は300万円の利益)となった。

通期については、直近公表の業績予想値からの変更はなく、売上高を前期比1・3%増の1050億円、コア営業利益を同11・4%増の75億円、営業利益を同5・3%増の87億円、当期純利益を同4・9%増の60億円を見込んでいる。