西部ゴム
加藤公三相談役「お別れの会」に400人超
今年6月30日に死去した西部ゴムの加藤公三相談役の「お別れの会」が8月24日、兵庫県神戸市のANAクラウンプラザホテル神戸で執り行われた。当日は同社の取引先をはじめ、業界関係者など400名を超える人が参集。参会者は黙とうを捧げ、遺影に花を手向けて故人との別れを惜しんだ。
献花に先立ち、お別れの会の委員長を務めた三ツ星ベルトの池田浩社長は「訃報に接したときは、当社との取り引きの中で長年にわたる親密なお付き合いを頂いただけに、大変さびしく、残念でならなかった。加藤相談役はよく、三ツ星自転車タイヤから始まり、現在のベルト販売へと至る当社との歴史を語られ、『ベルトあっての西部ゴム』という信念を貫く姿にいつも敬服していた。昭和11年3月4日、創業者である加藤一男氏の長男として生まれた加藤相談役は昭和37年、当社での1カ月の研修を経て西部ゴムへ入社。昭和51年、40歳で代表取締役社長に就任後は全国の販売網を整備して一層の拡販に尽力され、昭和63年に関連会社の『西部プロセス』を、平成14年には『セイブ』を設立し、今日の西部ゴムグループの基礎を築き上げられた。平成18年、ご子息の加藤廣氏に社長のバトンを託された後も会長職を10年務め、その後も相談役を歴任。生涯現役を貫いて社業の発展に多大なる貢献を果たされたことに心より敬意を表する。また、西部工業用ゴム製品卸商業組合の理事長など業界団体の要職も務められ、関西ゴム業界の発展に寄与した数々の功績によって平成14年に藍綬褒章を受章された。加藤相談役が利他の心を持って組合活動に励まれたことは現在の組合運営に脈々と受け継がれている。西部ゴムを愛し、会社に生涯を捧げられた加藤相談役、あなたの残された御遺志は、これからも加藤社長をはじめグループの全社員に引き継がれていくものと確信している」と弔辞を述べ、故人の功業をたたえた。
その後、来賓を代表して三菱UFJ銀行の高原哲西日本第一地区・地区本部長が弔意を表し、会場では加藤相談役の生涯の歩みを紹介する映像が流された。
会の終わりに、同社を代表してあいさつに立った加藤社長は「藍綬褒章受章時の天皇陛下への拝謁の折、通常は夫婦での上京となるところ、父は大腸がんの手術を終えたばかりだったので、大事をとって私が同行した。二人で無事に実家へと帰ってきたときはほっとしたことを昨日のことのように思い出している」と在りし日の故人をしのび、「社業に関しては、四国地区を中心に事業を展開している販売会社のセイブにおいて、『目指せ!売上高25億円』という目標を相談役は掲げていた。この故人の遺志を全社の総力を挙げて完遂していきたい」と同社のさらなる発展を誓い、参会者への深い謝意を表した。