横浜ゴム
再エネ電力で生産開始
「アドバン・スポーツEV」等
横浜ゴムは、同社の新城南工場(愛知県新城市)において8月に正式稼働した自社太陽光発電システムによる電力や、今年4月から導入を行っている再生可能エネルギー由来の電力(以下、再エネ電力)を使用し、プレミアムEV専用のウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV(アドバン・スポーツ・イーブイ)」や、その他のハイパフォーマンスタイヤの生産を開始した。
今回正式稼働した太陽光発電システムの出力規模は約1・1㍋㍗、年間予測発電量は約1469㍋㍗アワーで、年間で約599㌧のCO2の排出量削減を見込んでいる。
なお、同件は「令和3年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(PPA活用等による地域の再エネ主力化・レジリエンス強化促進加速化事業(ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業))」(本補助事業はストレージパリティの達成に向けてオンサイトPPAモデル等による自家消費型太陽光発電や、蓄電池等の導入を行う事業に要する経費の一部を補助する制度)の交付を受けて実施されている。
また、導入された再エネ電力は中部電力ミライズが調達するトラッキング付きFIT(固定価格買い取り制度)非化石証書と再エネ指定の非FIT非化石証書が付与されたもので、使用電力は実質的に100%再生可能エネルギー由来かつCO2排出量ゼロとみなされる。これらの切り替えにより、削減できるCO2排出量は年間で約570㌧と見込まれている。
同社では、カーボンニュートラルの実現に向けて「2050年にCO2排出量ネットゼロ」を目標に掲げている。その一環として、乗用車用ハイパフォーマンスタイヤを生産する主力工場である新城南工場を2030年までにCO2排出量がゼロの「カーボンニュートラルモデル工場」にすることを目指しており、太陽光発電システムや再エネ電力の活用、ボイラー燃料の天然ガスへの転換などを進めている。
さらに、カーボンニュートラルに貢献するタイヤの生産を本格的に開始。30年以降は同工場で培ったノウハウを国内外の生産拠点に展開し、50年までに全生産拠点でのカーボンニュートラル化を計画している。