2023年10月10日

BASF
業界初のバイオマスバランス製品上市

プラスチック添加剤新シリーズ

BASF(マーティン・ブルーダーミュラー会長)は、プラスチック添加剤として使用できる業界初のバイオマスバランス製品を上市すると発表した。最初のラインアップとなる「Irganox(イルガノックス) 1010 BMBcert」「Irganox 1076 FD BMBcert」を含む製品群は、ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)に従い、国際的な第三者認証機関であるTUV Nord(テュフノルド)によってマスバランスの認証を取得。業界初のソリューションとして、顧客がそれぞれの持続可能性目標を達成できるよう、化石原料に代わる再生可能原料としての利用をサポートする。

BMBcertは、化石原料の需要削減に貢献。バリューチェーンの初期段階において、化石由来の原料をISCC認証のバイオベース原料に置き換え、マスバランス・アプローチに従って対応量を製品に帰属。持続可能な方法で調達された再生可能原料の帰属により、「Cradle―to―gate(ゆりかごからゲートまで)」のPCF(製品カーボンフットプリント)を、従来のグレードの世界平均PCFと比較して、最大60%と大幅に削減する。

認証済みの添加剤は、化石資源の節約、温室効果ガスの排出削減、再生可能原料の利用促進によって、持続可能な開発に貢献。独自のソリューションにより、顧客は競合他社との差別化を図り、性能や品質を損なうことなく、サステナビリティ目標を達成できるようになる。

Irganox 1010 BMBcertおよびIrganox 1076 FD BMBcertは「Irganox 1010」および「Irganox 1076」のドロップイン代替品(容易に交換可能な製品)となる。これらのBMBcert製品は、性能、品質、プロダクトスチュワードシップおよび規制の面において従来のグレードと全く同一。顧客は、新しい添加剤の再確認や製品の再処方を行う必要がない。

同社では、相互につながった拠点や工場で構成されているBASFの高度なグローバル生産ネットワークを活用することによって、業界初となる低PCFのドロップインソリューションを、性能特性を変えることなく製造可能。サーキュラーエコノミーへの道のりにおいて、革新的で戦略的な顧客パートナーシップにおいて、BASFが提供するサービスを活用し、業界における再生可能原料への持続可能なイノベーションの推進を目指している。

Irganox 1010 BMBcertおよびIrganox 1076 FD BMBcertは、まずはスイスのカイステンに置かれているBASFの製造拠点で生産。2024年初頭に米国アラバマ州マッキントッシュの製造拠点から追加供給される予定となっている。

BASFは、プラスチック添加剤業界をリードする革新的なグローバルパートナーとして、顧客のサステナビリティ目標に合わせることに注力。BMBcert添加剤は、プラスチックの新しい価値を創造するVALERAS(バレラス)ポートフォリオの一部であり、今後も、気候変動対策などの変革テーマに取り組むことで、プラスチック添加剤業界における持続可能なイノベーションを推進していく。

ISCC PLUSは、原料から最終製品までのバリューチェーンに沿ったCoC(Chain of Custody=加工・流通工程の管理)を保証する国際的な認証プログラムとして機能している。