2023年10月30日

AGC
水素を燃料にガラス製造

実生産炉で実証試験に成功
同社グループ初事例

AGC(平井良典社長)は、水素を燃料に利用したガラス製造の実証試験に成功した。実生産炉で水素を利用した試験は、同社グループとして初の事例。今回の試験は、兵庫県高砂市で稼働させている同社の関西工場高砂事業所の電子用フロートガラス製造設備において実施された。

同試験は都市ガスを燃料に利用した従来の酸素燃焼プロセスの一部に、日本エア・リキード(本社・東京都港区、イリョン・パクCEO)の支援を得て、日本エア・リキードの水素燃焼バーナーを導入して実施された。

同試験では、ガラス製造に水素を利用する酸素燃焼技術を活用する目的から技術課題であるガラスの品質、炉材への影響、火炎温度、炉内温度、窒素酸化物(NOx)排出量などを検証。今回の試験によってガラス溶解炉の温度を適正に維持しながら、排ガスに含まれるNOx濃度を都市ガス専焼時と同等レベルに抑制するという結果が得られた。

今後は水素燃焼バーナーの燃焼能力をスケールアップした試験や、AGCグループの海外拠点における実証試験も検討し、水素燃焼技術の活用範囲を見極めた上で、本格導入を目指す。

AGCグループは、グローバルにガラス生産を展開しており、地域特性や時期に合わせて最適なGHG排出削減施策を使い分けられるよう、各種技術開発に取り組んでいる。今回の水素を燃料とした実証試験は、本年6月に実施されたアンモニアを燃料とした実証実験に続くもので、AGCグループでは引き続き、中期経営計画「AGC plus―2023」の下、サステナビリティ経営を推進し、2050年のカーボンネットゼロ達成を目指す。