2020年8月5日

豊田合成
オシア社と契約締結

マイクロ波給電を用い製品開発

豊田合成(小山享社長)は次世代のワイヤレス給電である、マイクロ波給電の独自技術を持つ米国スタートアップ企業のOssia(マリオ・オベイダトCEO、以下、オシア社)と共同開発契約を締結した。両社は車室内の快適性の向上や、スマートシティのインフラとしての活用などを視野にマイクロ波給電を用いた製品開発を進めていく。

豊田合成は事業環境の大きな変化に対応し、持続的な成長を実現するため長年培ったコア技術と、外部の知見の融合による新事業の創出や自動車領域でのCASE・MaaSに対応した新製品の開発に注力している。その一環として2014年からワイヤレス給電の技術開発を始め、18年には車室内のLEDをワイヤレス(共振式)で点灯させる世界初の製品を実用化した。

オシア社はマイクロ波を用いた非接触の電力供給による安全で快適な生活の創造を目指し、08年に設立された。数メートル以上離れた複数の機器に同時に給電する世界初の技術(Cota)を開発し、その特許をグローバルに提供している。その独自技術は、世界最大の家電・電子技術の展示会「CES」で、昨年のイノベーションアワードを受賞するなど世界的に高く評価されている。

豊田合成はマイクロ波給電の応用拡大に向けた協業を円滑に進めるため、ベンチャー投資の専門組織を活用し昨年9月にオシア社に出資を行っている。

今回、両社は共同開発契約によってパートナーシップを一段と深化させ、オープンイノベーションを加速させていく。