2020年10月25日

アキレス
改良型の陰・陽圧式エアーテント

「NPI―66」開発
内側に独自の仕切り幕新設

アキレス(伊藤守社長)は、感染症対策用の陰・陽圧式エアーテントの内側に独自の仕切り幕を新たに加えることで、PCR検査時の医療従事者の安全性と検査の効率化に配慮した、改良型の陰・陽圧式エアーテント「NPI―66」を開発した。

現在も世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、感染者と非感染者の識別に向けたPCR検査の推進と検査数の確保が求められている。そこで課題となるのは、検査員となる医療従事者の飛まつ感染に対する安全性の確保であり、安定した医療体制の維持による検査の遂行が挙げられる。

今回開発されたNPI―66は、コロナ禍の中で同社の感染症対策用陰・陽圧式エアーテントを使用している現場からの飛まつ感染リスクの軽減を切望する声にこたえ、「NPシリーズ」の内側に独自の仕切り幕を新たに加えた改良型。2重天幕の内天幕内に仕切り幕を新たに設置し、内部を2つのゾーンに仕切ることにより、検査時の医療従事者への飛まつ感染リスクに対する安全性を高める。新設の仕切り幕を含め、内天幕は床布と一体構造になっており、一定期間使用した後に内天幕のみを外して廃棄・交換することが可能。テント本体を買い替えることなく、衛生的な検査空間が確保でき、医療機関のコスト負担軽減に配慮されている。内天幕内の仕切り幕を使用しない場合も、陰・陽圧式エアーテントとして感染症ウイルスへの検査対応が行える性能を有している。さらに災害時でもスピーディーな設営が可能となっている。テント展張時の本体寸法は幅6㍍×長さ6㍍×高さ3㍍、テント展張時の前室寸法は幅2・15㍍×長さ2・5㍍×高さ2・35㍍。重量は約160㌔㌘(テント本体・前室の天幕、床布、気柱の総重量)。気柱は縦気柱φ41㌢㍍×3本/横気柱φ32㌢㍍×6本。素材は気柱がCSMゴム引布(4層構造)、天幕、仕切り幕、床布はいずれもPVCターポリン。構成内容はテント本体、多目的空気清浄機「ACE―4000NP」、照明セット、ハンディーブロア、テント固定水のう、前室、内天幕ほか。

同社は、10月21~23日に東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2020」に出展し、NPI―66の初展示を行った。