2020年11月15日

関西ゴム技術研修所
「第59回入学式」を開催

コロナ対策万全、ウェブも活用

関西ゴム技術研修所(駒水謙二所長)は11月2日、大阪府東大阪市の化学物質評価研究機構大阪事業所において、将来のゴム産業を担うゴム技術者を養成する「関西ゴム技術研修所第59回入学式」を開催した。今年の入学生は35人(うち3人は女性)で、新型コロナウイルス感染症拡大によって、厳しい受講環境に見舞われ、一部で予定の変更を迫られるなどといった落胆ムードを跳ね除け、向学心に後押しされて多くの受講生が集まった。

冒頭、受講生を前にあいさつに立った駒水所長は「今年は新型コロナウイルス感染症予防対策の観点から、一部でウェビナー講義などを取り入れるなど、例年とは違った講義風景が繰り広げられるだろう。しかしながら、皆さんには講義室で授業を受けてもらうことで、知識の習得以上の成果を上げてもらいたい。この研修でのつながりは、生涯を通じての絆になるかもしれない。現在の気持ちは、確かに不安が入り混じっているだろうとは思うが、皆さんの先輩にあたる2700人の卒業生が実証してくれている。これから9カ月間の研修生活もやがては日常の一部となり、やりがいに満ちた日々が訪れるようになる。昨年は台風の上陸、今年はコロナ禍に見舞われるなどさまざまな試練に立たされた。やはり何よりも、健康と安全が大切であり、われわれ運営サイドとしても皆さんが大きな飛躍を遂げて元気に巣立っていってくれることを期待している」と言葉を述べた。

引き続き「研修に関する連絡注意事項」の伝達に入り「今回はコロナウイルス感染の感染経路拡大という観点からも説明内容に関しては、心より留意してほしい」(伊藤晴彦事務局長)と前置き、緊張感を高めた。入学式当日も、万全のコロナ対策が施されており、常に机をはじめアルコールによる徹底したウイルス除染を実施。受講におけるソーシャルディスタンスもできる限り配慮される。今回の研修は安全を期する目的から対面講義とウェビナー講義を併用、研修生は会場においてスクリーンを通じて講師の講義を受ける。来所時には、検温・体調確認が実施され、それを経て初めて出席扱いとなる。館内入り口、教室入室前において手指のアルコール消毒を行うなど、各箇所において徹底除染を行う。

続けて山口幸一名誉所長(工博)による特別講義が「ゴム工業概況」のテーマで行われた。講義後には研修生各自が自己紹介を実施。35人が一人ずつ檀上に上がり、今後の抱負などを述べた後、運営委員の紹介が行われ、これから始まる研修に向けての顔合わせを行い、「第59回研修会」の門出に臨んだ。