カーボンブラック協会
2020年の需要見通しを発表
前年比0・6%のマイナス予測
カーボンブラック協会(長坂一会長)は2月6日、東京都中央区のホテルモントレ銀座で「2020年のカーボンブラック需要見通し」を発表した。今年のカーボンブラック総需要(輸出入込み)を前年比0・6%減の77万5218㌧と予測した。
先月の内閣府基調判断によると、国内の景気は生産と輸出の弱含みが継続しているものの、雇用情勢の改善や個人消費の持ち直しから、全般的に緩やかに回復しているとみている。また、海外経済の先行きについても、通商問題をめぐる動向、中国経済の今後の成り行き、英国のEU離脱や中東地域をめぐる情勢ならびに金融資本市場の変動の影響等、これらの展開次第では世界経済の下押しリスクが懸念されるため、留意が必要としている。
こうした経済展望の中で、需要予測の前提ベースとして今年の自動車生産は前年比1%減の953万4000台の予測となっており、日本自動車タイヤ協会では今年の自動車タイヤ見通しについて国内需要は微減と予測している。また日本ゴム工業会は新ゴム消費量について自動車タイヤ・チューブなどタイヤ類は同0・8%減と予測。タイヤ以外の一般ゴムで横ばい、ゴム産業全体では同0・6%のマイナスと予想している。このほか輸出入状況も加味され、こうしたデータを基に予測された数値となっている。
カーボンブラック需要見通しの内訳だが、ゴム用は前年比0・6%減の68万8218㌧。このうちタイヤが同0・8%減の53万7356㌧、一般ゴムが前年並みの15万862㌧、非ゴム用は同0・1%減の3万4000㌧で、内需の合計は同0・6%減の72万2218㌧と予測している。また輸出に関しては同0・9%減の5万3000㌧、このうちゴム用は同2・2%減の1万6000㌧と予測した。一方、輸入動向の予測については前年並みの15万7000㌧と予測している。このうちゴム用も前年並みの14万4000㌧となっている。