2021年12月20日

日本自動車タイヤ協会
「2022年自動車タイヤ国内需要見通し」発表

新車、市販とも増
冬用タイヤは減少から増加

日本自動車タイヤ協会(JATMA、東正浩会長)は12月9日、オンラインで「2022年自動車タイヤ国内需要見通し」について発表した。需要見通しの前提条件となる経済環境、自動車産業動向については、実質経済成長率は21年は1・8%、22年を4・0%とした。21年の輸出台数は386万5000台と前年を上回ったが、国内販売台数は443万8000台と前年を下回り、生産台数は前年比3%減の780万7000台の見込み。22年の国内販売台数(501万2000台)、輸出台数(451万2000台)はともに21年の予想を上回り、生産台数は同18%増の920万9000台と見通している。

新車用タイヤの需要動向については、21年は自動車の生産台数の減少の影響もあり、四輪車用合計で同3%減の3521万8000本と見込んでいる。22年は自動車の生産台数も回復し、同17%増の4134万8000本の見通し。このうち乗用車用の21年の見込みは同5%減の2926万本、22年の予測は同19%増の3489万9000本とした。小型トラック用については、21年の見込みが同6%増の472万2000本、22年の予測が同9%増の515万2000本でプラスと読んだ。トラック・バス用については、21年の見通しで同10%増の123万6000本、22年の予測が同5%増の129万7000本で、おおむね増加で推移すると見ている。

販社販売における市販用タイヤについては、21年は四輪車用合計で同6%増の6711万8000本、22年の見通しは同2%増の6830万9000本。このうち四輪車用の夏用タイヤは21年は同3%増の4367万6000本、22年については引き続き前年を上回ると見通し、同2%増の4471万本とし、19年比で3%減の水準となるとみている。冬用タイヤについては21年は前年まで2年続いた減少から増加に転じ、同12%増の2344万2000本とし、19年比で当時の水準に回復する見通しを立てた。22年は前年比1%増の2360万本とした。

市販用タイヤのメーカー出荷需要動向については、四輪車合計の21年の見込みが同7%増の6747万1000本、22年は同1%増の6831万9000本。「夏タイヤについては、20年から少しずつ回復基調にあり、19年以前の実績と22年の見通しを見ると回復はしているものの、コロナ前の水準よりは低い状況にある。冬タイヤについては暖冬や降雪といった気象状況により、夏より売れる年と売れない年の差が激しい。19年まではコロナも関係ない時期であったが、20年で一気に過去一番落ちる形となった。今年は昨年より回復したが、来年も回復する見通しもないため、ほぼ今年並みと見通している」(JATMA担当者)。

四輪以外を含むメーカー出荷需要動向は、新車用、市販用、特殊車両用、二輪車用を加えた22年の総需要は同7%増の1億1350万本と見込んでいる。