〈2022年12月期第2四半期決算説明会〉
TOYO TIRE
過去最高を大幅更新
経常利益、四半期純利益
TOYO TIRE(清水隆史社長)は8月10日、「決算説明会」を開催した。それによると売上高は前年同期比20・0%増の2236億6700万円、営業利益は同3・7%減の259億7200万円、経常利益は同31・8%増の385億900万円、四半期純利益は同50・1%増の310億3000万円。経常利益と四半期純利益は過去最高を大幅に更新した(更新前の過去最高値は2021年第2四半期における経常利益292億円、純利益207億円)。米国工場の稼働率回復、おう盛な需要を背景に北米市場向け販売が引き続き好調に推移、営業利益の260億円は、前四半期に公表した業績予想と同水準。
事業別では、タイヤ事業の売上高は前年同期比22・5%増の2039億3600万円(計画値比59億3600万円増)、営業利益は同2・0%減の273億3200万円(同3億6800万円減)。北米市場における市販用タイヤは、同社が強みとしている大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤなどの重点商品を中心とした販売に力を注いだことなどで、販売量は前年同期の実績を上回った。売上高は値上げや重点商品の拡販による商品ミックスの改善もあり、販売量以上に大きな伸びを示した。欧州市場における市販用タイヤは、欧州各国で需要回復や物流改善により販売増効果が見られた一方、ロシア・ウクライナ情勢に伴うロシアや周辺地域への販売停止の影響により、販売量は前年同期を下回った。国内市場の市販用タイヤはオープンカントリーなどといった重点商品を中心とした販売に注力、販売量は前年並みを確保。売上高については値上げや重点商品の拡販による商品ミックスの改善により、前年同期を上回った。新車用タイヤは新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足や、半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受けた。売上高は原材料市況高騰の一部を価格に反映できたことから前年並みとなった。
自動車部品事業の売上高は同0・8%減の197億2100万円、営業損失は13億5400万円(前年同期は9億3800万円の損失)。売上高は前期並みとなったが、損益については原材料市況高騰の一部を価格に反映できたが、半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受けた。
通期については、最近の業績動向を踏まえて5月に公表した連結業績予想を修正。配当についても見直した。「投資有価証券の売却」により、同社が保有する政策保有株式の一部を売却する予定であることから、当期純利益については前回発表時の予想を上回る見込み。この結果、通期の売上高は前期比27・0%増の5000億円(前回予想値4850億円)、営業利益を同5・8%減の500億円(同500億円)、経常利益を同7・3%増の600億円(同530億円)、当期純利益を同28・2%増の530億円(同385億円)を見込む。配当については期末配当を10円増額し、年間で1株当たり80円を計画(前期は76円)している。