【2023年3月期決算】
ユーシン精機
売上高過去最高達成
国内外の特注機需要堅調
ユーシン精機(小谷高代社長)は5月17日にオンラインで「決算説明会」を開催した。それによると売上高は前期比7・2%増の223億7300万円、営業利益は同8・7%減の26億3900万円、経常利益は同9・7%減の27億8700万円、当期純利益は同9・0%減の19億2200万円となった。売上高は日本、北米、イギリスでの販売増加により増収、過去最高を達成した。利益面では営業利益は人件費の増加および材料価格や海上輸送運賃の高騰の影響を受け減益、経常利益は為替差益が発生した。
製品別の売り上げ状況は、主力製品の取出ロボットは中国市況の影響を受け、前期比0・9%減の141億5400万円。特注機は国内外の需要が堅調だったことに加え、メディカル関連向けの大口案件が寄与したことで同41・0%増の44億600万円と、前期と比較して大幅に増加した。部品・保守サービスは経済活動の再開による需要の回復、価格改定・為替の円安へのシフトにより同10・0%増の38億1200万円となった。
地域セグメント別では、日本の売上高は同3・4%増の155億9500万円、営業利益は同11・2%減の16億1300万円。米国の売上高は同15・5%増の46億5000万円、営業利益は同14・4%増の5億6700万円。アジアの売上高は同2・9%減の55億6800万円、営業利益は同13・8%減の4億4000万円。欧州の売上高は同52・5%増の19億5700万円、営業利益は同3・1%減の1億5200万円。中国のロックダウンの影響を受けたものの、日本、北米、欧州での特注機の販売が増加したこともあり、好調に推移した。
今期については、世界的な経済成長率の鈍化が見られる中、既に受注している大口特注案件の売り上げをはじめとした世界的な生産自動化ニーズを受け、増収を見込んでいる。一方でさらなる原材料費の高騰が見込まれることや、将来の高成長に向けて人財等への投資を活発に行うことによって利益率は一時的な低下が見込まれるとし、売上高は前期比2・8%増の230億円、営業利益は同9・1%減の24億円、経常利益は同13・9%減の24億円、当期純利益は同16・8%減の16億円を見込んでいる。