豊田合成
芦森工業と資本提携
セーフティシステム事業で
豊田合成(齋藤克巳社長)は、7月28日に開催した取締役会において、芦森工業(本社・大阪府摂津市、鷲根成行社長)との間で、セーフティシステム事業に関する資本業務提携の強化に向けた協議に入る案件を決議、芦森工業および芦森工業の筆頭株主である日本毛織(本社・大阪市、長岡豊社長)との間で、それぞれ基本合意書を締結した。
エアバッグやシートベルト、ハンドルなどのセーフティシステム製品は、電気自動車や自動運転技術の普及に伴い、機能と性能の両面において進化が必要。世界各地での安全規制の強化に伴う需要拡大も続いている。こうしたニーズに対応し、より安全で安心なモビリティ社会の実現に貢献していく目的から、豊田合成と芦森工業は2021年5月に締結した資本業務提携に基づく協業を深化・加速させる。相互の事業資産とノウハウを活用することによって、開発・設計、販売、調達および生産におけるシナジー効果の最大化を図るとともに、セーフティシステム製品をトータルで提案・提供できるシステムサプライヤーを目指していく。
業務提携の基本合意の内容としては、豊田合成と芦森工業は指定の項目における業務提携の強化に向けて、エアバッグとシートベルトの技術・ノウハウの相互補完による一体的な開発と販売拡大を実施。エアバッグとハンドルの営業機能の統合・効率化によるカーメーカーへの最適な提案を行うとともに、安全規制強化(法規・アセスメント)や電気自動車、自動運転車に対応した開発の効率化を目指す。部品共通化を基本とする設計仕様の統一に向け、部品の最適調達、両社の生産拠点、生産設備、評価設備などの相互活用を実施する。
資本提携については、豊田合成と日本毛織は、豊田合成が保有する芦森工業の普通株式86万9400株(自己株式控除後の発行済み普通株式の14・48%)の豊田合成への譲渡に向けた基本合意に至った。これに基づき譲渡が完了した場合には、豊田合成が保有する芦森工業の普通株式は170万3500株(自己株式控除後の発行済み普通株式の28・36%)となる予定。