横浜ゴム
フィリピンの乗用車用タイヤ生産能力増強
ハイインチタイヤ
21、22インチの生産ライン新設
横浜ゴム(山石昌孝社長)は、フィリピンの乗用車用タイヤ生産販売会社であるYokohama Tire Philippines(ヨコハマタイヤ・フィリピン、以下、YTPI)の生産能力を増強する。投資額は約35 億㌷(約84 億円)で、日産1800本の生産能力を増強し、日産3万2500本にまで引き上げる。今回の増産投資により、既存の生産サイズの拡張に加え、新たにハイインチである21、22インチサイズの生産ラインを新設する。
YTPIは横浜ゴムが1996年4月に設立した輸出向けタイヤの主力拠点で、現在13~20 インチの乗用車用およびSUV用タイヤを生産している。その大半を欧州、北米、ASEAN諸国に市販用タイヤとして輸出しているほか、北米、アジア諸国の自動車メーカーに新車装着用タイヤとして納入している。今回の増強により、今後予測されるタイヤ需要の増大に迅速に対応するとともに、高付加価値商品であるハイインチサイズの生産力を強化し、収益力を高める。24 年第2四半期から拡張工事を開始し、YTPI設立30周年を迎える26年の第2四半期からフル稼働させる予定。
横浜ゴムでは、タイヤ消費財事業において、高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランド「ADVAN(アドバン)」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「GEOLANDAR(ジオランダー)」、ウィンタータイヤ、加えて18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる。その一環として各市場のニーズに沿った商品の拡販を推進し、各地域における開発・生産供給・販売体制の最適化を進めている。
【ヨコハマタイヤ・フィリピンの概要】
▽所在地=フィリピン・クラーク特別経済区
▽代表者=舟山敦氏
▽事業内容=乗用車用タイヤおよびSUV用タイヤの生産・販売
▽設立年月=96年4月
▽資本金=1億1700万US㌦(23年12月末時点)