2024年3月20日

豊田合成
クライフ社に出資

がんリスク検査キット開発

豊田合成(齋藤克巳社長兼CEO)はヘルスケア分野での社会課題解決につながる新規事業開拓の一環として、がんの早期発見の可能性を高める検査キットを開発、販売するCraif(本社・東京都文京区、小野瀨隆一CEO)に先月出資を行った。なお、本件は豊田合成コーポレートベンチャーキャピタルの専門組織(ベンチャー投資企画室)を通じて行われた。

2018年5月に設立されたCraif(クライフ)社は、バイオ分野におけるナノ(10億分の1)レベルの加工技術に強みを持つ、名古屋大学発のスタートアップ。すい臓や肺などの7種類のがんリスクを、ステージ1から、手軽かつ高精度に検知できる検査キットの開発・販売を行っている。これまで検出が難しかった測定に必要な尿中の極小の分子(マイクロRNA=がんの種類や進行度によって尿に含まれる量や種類が異なるため、がんリスクの検知に寄与する)を、網羅的に効率よく捕捉・計測し、AIで分析することで検査の精度向上を実現している。

豊田合成では、長寿命社会の課題への取り組みとして予防医療分野における製品開発や他社との連携に注力している。今後、豊田合成および豊田合成の取引先の従業員の健康増進・維持への活用などを通じ、ヘルスケア分野での事業開拓を進めていく。