【総会】日本ゴムホース工業会
新会長に森氏(横浜ゴム)
日本ゴムホース工業会は5月9日、東京都千代田区のホテルニューオータニで「令和6年度通常総会」を開催した。
当日は調査統計専門委員会、技術専門委員会といった各専門委員会の業務報告が行われた後、「令和5年度事業報告」「同収支決算報告」「令和6年度役員選任と専門委員会委員長委嘱」「同事業運営方針」「同収支予算および会費賦課徴収方法」「同会議日程」などの議案が審議され、いずれも原案通り承認された。
令和6年度の役員改選では、前会長の永德文彦氏に代わって森重道氏(横浜ゴム)が新たに会長に選任された。副会長には澤井照嘉氏(メイジフローシステム)、十川敬夫氏(十川ゴム)を選任。また理事には橘康雄氏(東北ゴム)、矢野勝久氏(住友理工)が新たに就任した。
総会終了後に会場を移して開催された懇親会であいさつに立った森会長は「ゴムホースという製品は需要業界のすそ野が広く、会員が供給している製品についても品種、国・地域ごとで景況感はまだら模様の状況となっている。総会において各種統計を見ても総じて悪くも良くもない曇天と言えるが、トヨタが空前の好決算を達成した一方でコマツは堅調ながら今期の建機販売台数の減少を予想しており、予断を許さない状況となっている。ただ待っていても景気が好転する見込みもなく、中国やインドのホースメーカーも技術と生産能力を向上させており、激しい変化に対応していかないと日本のゴム産業とゴムホース産業が回復に向かうことは困難だ。こうした状況下で当工業会の活動は非常に重要な役目を担っている。メーカー各社が元気になって競争力をつけていくため、技術委員会の活動を通して規格の制定・改正などにしっかり対応し、さまざまな統計から主要需要業界のあらゆる変化を読み取り、推進していくことが大切になる」と今後の事業運営の指針を示した。
森会長のあいさつの後は、来賓を代表して東部工業用ゴム製品卸商業組合の塩谷信雄理事長があいさつを行った。塩谷理事長は乾杯のあいさつの中で「われわれを取り巻く環境は、年明けからやや厳しさを増している。しかしながら、自動車生産が上向いているほか一昨年から停滞していた半導体も1~3月からようやく動きが出始めており、こうした流れはゴムホースやベルトが使用される工作機械と射出成形機の需要の活性化につながってくる。海外に目を向けると市況は依然として厳しいものの、取引先メーカーからは4月で底を打ったという意見をうかがっており、今後の市場の好転に期待している。商社が事業を頑張って推進していくためにはメーカーの皆さんの協力が不可欠なので、今後もより一層のご協力をお願いしたい」と述べ、同理事長の勢いのある発声で懇親がスタートした。
【令和6年度役員(敬称略)】
▽会長=森重道
▽副会長=澤井照嘉、十川敬夫
▽常務理事=赤塚六弘
▽理事=宇野将成(クラレプラスチックス)、永德文彦(ブリヂストン)、⻆野貴彦(大同ゴム)、橘康雄、西井英正(弘進ゴム)、宮森康行(王子ゴム化成)、矢野勝久
▽監事=天羽勝久(鬼怒川ゴム工業)、中村浩士(桜護謨)