2020年5月30日

日本触媒
マリンナノファイバー社と業務提携、代理店契約締結

化粧品素材に関して

日本触媒(五嶋祐治朗社長)は、マリンナノファイバー(本社・鳥取県鳥取市、伊福伸介社長、以下、マリンナノファイバー社)と化粧品用素材に関する業務提携契約および代理店契約を締結した。この契約によって、日本触媒は化粧品素材分野においてマリンナノファイバー社が製造を行ったキチンナノファイバーおよび加水分解キチンナノファイバーのマーケティング活動を開始する。

マリンナノファイバー社は鳥取大学大学院工学研究科の伊福伸介教授が設立した鳥取大学発のベンチャー企業で、カニの名産地である鳥取県で大量廃棄されるカニ殻に着目し、カニ殻由来の新素材「マリンナノファイバー」に関する製品の研究開発・製造販売を行っている。マリンナノファイバーは、カニ殻の主成分であるキチンおよびその加水分解物を超極細繊維として抽出されたキチンナノファイバーおよび部分加水分解キチンナノファイバー。「キチン」は、カニやエビなど甲殻類の外殻やキノコの細胞壁などの主成分で、生物資源由来の物質で持続性・安全性が高い、生物分解性などの特長を有している。従来のキチン粉末では分散性・配合性が課題であったが、超極細繊維であるマリンナノファイバーは化粧品素材として分散性および配合性が良好である、被膜形成力に優れる、創傷治癒性がある、人の肌にすっとなじんでうるおいをもたらす、抗炎症性がある、抗菌性がある、養毛効果がある、毛髪のツヤおよび指通りを向上させるなど、種々の特長的な効果効能を有する画期的な天然素材。この素材によって、化粧品にさまざまな機能を付与することが期待される。日本触媒では、これらの特長的な効果効能を実験データによって明確化するとともに、各化粧品用途に向けた処方を開発することで市場開拓を行っていく。

日本触媒は2017年度にスタートした後半中期経営計画「新生日本触媒2020NEXT」において化粧品素材分野を新規事業ターゲットの一つと定めており、ニーズに対応した素材を提供することで化粧品素材事業の拡大を目指す。

【マリンナノファイバー社の概要】
▽所在地=鳥取県鳥取市湖山町4―101 鳥取大学VBL棟4Fインキュベーション室▽事業内容=キチンナノファイバーの研究開発および製造、販売▽資本金=1億5000万円▽設立年月日=16年4月28日▽ウェブサイト=https://www.marine-nf.com/