2020年12月20日

豊田合成
いなべ工場が稼働開始

FCV向け高圧水素タンク生産

豊田合成(小山享社長)は12月10日、燃料電池自動車(FCV)の主要部品である高圧水素タンクを生産する三重県いなべ市のいなべ工場においてラインオフ式を開催した。式典には三重県の鈴木英敬知事、いなべ市の日沖靖市長、トヨタ自動車元町工場の岡田政道工場長をはじめとする関係者を招き、同社の関係役員と従業員らが参加した。

高圧水素タンクは、水素を圧縮して貯蔵。燃料電池・モーターなどと並びFCVの主要部品の一つ。豊田合成のいなべ工場ではトヨタ自動車が今月発売した新型「MIRAI」向けの航続距離延長に寄与する3本目の高圧水素タンクの生産を11月から開始している。水素タンクもトヨタ自動車と共同で開発。材料・設計・生産技術の工夫によって、カーボン層を極小化することで内容積を増やし、水素質量効率(水素質量/タンク質量)を約1割向上させた。

同社では、今後も燃料電池自動車の普及拡大に対応して生産能力を順次強化していく予定。

【いなべ工場概要】
▽所在地=三重県いなべ市藤原町藤ヶ丘6―1▽生産品目=高圧水素タンクなど▽面積=敷地約13万㎡、建屋約2万1000㎡▽従業員数=約100人▽環境設備=太陽光発電パネル1600kW(21年3月設置予定)、風力発電5kW2機、水素燃料電池発電3・5kW、地中熱空調、LED照明(全灯)