2021年5月10日

モルテン
テクニカルセンターmolten[the Boⅹ]建設

新たなモノづくりの”礎”誕生

モルテン(民秋清史社長)は、広島市内に分散している開発機能を集約したテクニカルセンター「molten[the Boⅹ](モルテン・ザ・ボックス)」を、広島市西区観音新町4丁目の広島西飛行場跡地に建設することを決定した。2022年8月竣工、同社の創立記念日である11月1日に業務開始を予定している。

現在の広島市西区中広町と同安佐北区口田南にある開発機能を1カ所に集約。スポーツ用品、自動車部品、医療・福祉機器、親水・産業用品のモルテンが取り組む4つの事業の経営資源を最大活用することによって、4種事業横断のモノづくりを推進し、さらに飛躍することを目指すとともに、モノづくりを通じた地方創生などにも挑戦していく。

デザイン監修にサポーズデザインオフィス、設計・施工をフジタという広島ゆかりの2社に、日建設計コンストラクション・マネジメントとモルテンの4社でプロジェクトを19年春に立ち上げた。現在、実施設計の最終段階で今年7月に着工予定。敷地面積は1万8446平方㍍、延床面積は1万4933平方㍍の4階建て。

同センターは〝Out of the Boⅹ〟「創造的な、独創的な」を語源として、モルテンのテクニカルセンターから、常に独創的な製品をこの世に生み出していくという思いを込め、命名。今後Out of the Boⅹな未来を創り出したくなる場に成長させていく。

また4つの事業のブランドが体感できる施設となっており、「the Court」ではスポーツ用品の製品開発や試験研究が行われると同時に、社内外各種イベントなども開催できる多目的コート。「the Garage」は自動車の部品交換や整備などを通じ、機能性の追求だけでなく、走る歓びも感じることのできる自動車部品を生み出すためのガレージ。「the Medical Lab」では体圧測定や動作解析などを行い、人の尊厳を守る医療・福祉機器のさまざまなシミュレーションを行う研究施設となっている。「the Studio」においては3Dプリンターや真空成型機を備える、建物内の中心に位置する共同工作室では各事業のエンジニアが集まり、試作品づくりを行う。そこで行われる活発な意見交換が、モルテンの独創的なアイデアを生み出す。

このほか、モルテンの歴史と最新技術を紹介する「the Gallery」や、開発の礎となっている蔵書を格納する「the Library」のほか、200人を一度に収容できる食堂の一角には、仕事終わりに社員同士がコミュニケーションを図れる居酒屋など、従業員の帰属意識とモチベーションを高めるための工夫も施されている。

同センターから車で数分の場所にある広島観音マリーナには、モルテン製の浮桟橋があり、ウォーターフロント観音の新しいシンボルとして成長していくとしている。

同社はこれからもすべての人々の可能性とともに動き続け、人々が一歩前へと動くための製品を提供し、世の中をより良い場所にすることを目指していく。