ブリヂストン
北米のアズーガ社買収
運行管理サービスを展開
モビリティソリューション拡大
ブリヂストン(石橋秀一CEO)の米国グループ会社であるブリヂストン アメリカス(パオロ・フェラーリプレジデント&CEO、以下、BSAM)は、デジタルフリートソリューションプロバイダーとして北米でフリート(運送事業者)に対する運行管理サービスを展開するアズーガ ホールディングス(アナンス・ラニCEO、以下、アズーガ社)を買収する契約を、アズーガ社の大株主であるスメール エクイティ パートナーズ、ダンローなどと締結した。今回の買収によって、BSAMは幅広いフリートを対象とした包括的なモビリティソリューションの展開を加速させていく。
取得価額は企業価値3億9100万US㌦(約428億円)に、アズーガ社の運転資本等に係る調整が行われた後、確定する。なお、今回の買収は規制当局の承認とその他必要な買収条件を満たした後、2021年第3四半期中に完了する見込み。
12年に設立され、シリコンバレー(カリフォルニア州フリーモント市)に本社を構えるアズーガ社はGPSトラッキング、テレマティクス、ドライバーの動作モニタリングなど最新鋭のフリート運行管理プラットフォームを、6000を超える北米のフリートに提供(契約台数約20万台)している。今回の買収によって、ブリヂストングループのモビリティソリューションをグローバルに拡大するとともに、リトレッドを中心としたタイヤセントリックソリューションとのシナジーにより、顧客の安全で効率的な運行を支え、車両の燃費改善を図るなど、安全性、環境性、経済性、生産性などの社会価値・顧客価値のさらなる創出を図る。またアズーガ社が持つ運行管理プラットフォームから得られる車両データは、断トツ商品の開発にも活用されることに加え、タイヤの顧客ベースの拡大などを含め、タイヤ事業においても、シナジーを生むことが期待できるとしている。
ブリヂストングループのモビリティソリューションは、19年に買収した欧州ナンバーワンのデジタルフリートソリューションプロバイダー・Webfleet Solutionsを中核として、グローバルに拡大を計画。今回の買収は、Webfleet Solutionsから得たノウハウ、知見も活用し、最大市場と見込んでいる北米において、ブリヂストンのモビリティソリューションのスケールアップを図る。
同社は今後も中期事業計画(21-23)に沿って、ソリューション事業の拡大へ挑戦し、よりサステナブルで、安心・安全なモビリティ社会へ貢献していく。