2021年8月25日

東レ
「トヨラック」本格生産開始

年産7・5万㌧の生産設備増設

東レ(日覺昭廣社長)は、マレーシアに本社を構えるToray Plastics(Malaysia)(西澤昌洋社長、以下、TPM)が製造・販売するABS樹脂「トヨラック」透明グレードの生産能力の増強を行い、本格生産を開始した。今回の年産7万5000㌧の生産設備の増設によって、TPMのABS樹脂生産能力は年産42万5000㌧となり、既存の東レ千葉工場(千葉県市原市)と合わせて東レグループ全体の生産能力は年産49万7000㌧まで拡大した。

東レグループのトヨラックは透明グレード、制電グレード、良塗装グレード、耐薬品性向上グレード等のトヨラック高機能グレードを取りそろえている。主な販売先である中国、アセアン市場に加えて欧米やインド市場へのさらなる販売拡大を進めていく計画で、今後のさらなる生産能力増強も検討されている。

同社は、中期経営課題「プロジェクトAP―G2022」の基本戦略の一つとして〝成長分野でのグローバルな拡大〟を推進している。拡大する透明ABS樹脂の需要を確実に取り込み、さらなる供給安定性向上のため、今後も日本国内のABS樹脂生産拠点である東レ千葉工場とマレーシア生産拠点であるTPMの有機的な連携を強化し、グローバルな事業拡大を推し進めていく。

【TPM概要】
▽本社所在地=マレーシア・ペナン州
▽事業内容=ABS樹脂の製造・販売およびPBT樹脂等の販売
▽設立=1990年7月