2021年11月5日

豊田合成
歩行者用エアバッグ

交通弱者守る目的で初開発

豊田合成(小山享社長)は、車が歩行者に衝突した際に頭部を守る「歩行者保護エアバッグ」を開発した。同社はこれまでも乗員を保護する各種エアバッグの実用化を進めてきたが、今回初めて歩行者などの交通弱者を保護するエアバッグを市場投入する。

日本では歩行中の交通事故による死亡率が最も高く、主な原因は頭部の損傷となっている。歩行者保護エアバッグは、バッグ内部の圧力を保持する逆止弁構造を採用。歩行者の頭部を受け止めると弁が閉じる仕組み。特に致命傷につながりやすいフロントピラー部のガスを閉じ込め、頭部を保護する内圧を確保(バッグがつぶれることで内圧が高まる)。フロントピラーなどの硬い部位をエアバッグで覆い、その内圧を部位ごとに最適に調整することによって頭部への衝撃を軽減する。

なお、同製品はSUBARU(中村知美社長)から先月発表された国内向けのSUBARUフラッグシップSUV「レガシィ アウトバック」に搭載されている。