2022年4月25日

横浜ゴム
トラック用低燃費オールシーズンタイヤ

ブルーアース冠した初の大型向け

横浜ゴム(山石昌孝社長)は、低燃費性能重視型トラック用オールシーズンタイヤ「BluEarth 711L(ブルーアース・ナナイチイチエル)」を4月中旬より全国のヨコハマタイヤ販売会社を通じて、先進技術を駆使したモデルとして先行販売している。発売サイズは275/80R22・5と245/70R19・5の2サイズで、価格はオープン価格。実証実験を行ったユーザーを中心に先行販売し、来年より一般販売を予定している。

ブルーアース711Lは、YOKOHAMAのトラック用タイヤ史上最高の燃費性能に到達。この性能アップが高速道路を走行する割合の高い顧客の輸送コストを大幅に削減する。先進技術である剛性を高めた新開発トレッドパターンに加え、新規のコンパウンド配合とYOKOHAMA独自の混合技術によって、同社のオールシーズンタイヤ「710R」に対して転がり抵抗を42%低減。一般的に、トラック用タイヤに低燃費仕様のトレッドコンパウンドを採用すると耐摩耗性能は低下するが、新開発のコンパウンド採用により、従来品「ZEN 702ZE―i」と同等以上の耐摩耗性能を備え、加えて耐偏摩耗性能、ウエット性能、雪上性能や静粛性についても同等の性能を確保した。新開発トレッドパターンにおいては、〝5本溝レイアウト+テーパーカット〟によって、2本の太い主溝、3本の細い主溝の配置を最適化することでブロック剛性と排水性を両立、細溝にはテーパーカットが施されており、排水性をサポートしている。〝ブロック密集レイアウト〟を採用しており、サイプと細溝で分断されたブロックが、スクラムを組むように互いを支え合い、ブロックの変形を最小限にすることで、排水性を確保しながら、低燃費性能と耐摩耗性能を高次元で両立させている。〝ラグ溝伸長レイアウト〟によるトレッド中央付近まで伸びるラグ溝が、排水性を確保している。

トレッドコンパウンドでは、ZEN 702ZE―iと比較してシリカ配合量を大幅にアップするとともに、その効果を最大限に発揮させるためにより多くの新規のポリマーを効果的に配合、加えて最新の混合技術を適用したことで、大幅な低燃費性能向上と、従来品同等以上の耐摩耗性能の両立を実現した。

BluEarthは、同社のグローバル低燃費タイヤブランドで、〝環境性能のさらなる向上+人に、社会にやさしい〟をテーマに独自の新技術開発に取り組んでいる。乗用車用タイヤでは、国内タイヤラベリング制度の転がり抵抗性能で最高グレード〝AAA〟を獲得した商品を含む豊富なラインアップを展開。今回、ブルーアース711Lは、国内向け大型トラック用タイヤとして初めてBluEarthを冠した商品として発売される。

同社では、2021~23年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)」(YX2023)においてタイヤ生産財事業のさらなる強化を掲出。その施策の一つとしてトラック・バス用タイヤ事業の強化に取り組み、事業基盤の整備、増産投資に加えて商品ラインアップの拡充を進めている。