デンカ
検査試薬品の生産能力増強
110億円の戦略投資
ヘルスケア事業さらに強化
デンカ(今井俊夫社長)はヘルスケア事業のさらなる成長を目的として、検査試薬の製造拠点である新潟県五泉市の五泉事業所鏡田工場に約110億円の戦略投資を行うことを決めた。抗原迅速診断キットおよび検査試薬の生産能力増強とデジタライゼーションによる業務・生産・物流プロセス改革を通じて競争力を強化する。
ヘルスケア事業の中核である検査試薬分野は新型コロナウイルス感染症などにより、マーケットが急激に変化。検査試薬メーカーとして、同社では新たに製造棟を建設し、生産能力増強だけでなくデジタライゼーションによってコスト競争力を強化することで、拡大する検査需要に対応し、世界の人々のクオリティー・オブ・ライフ(QOL)向上に貢献する。
戦略投資による強化ポイントについては、新型コロナウイルスをはじめとする抗原迅速診断キットの生産能力を約2・5倍、検査試薬の生産能力を約2倍増強。自動化倉庫、無人搬送車両、各製造工程の可視化・管理、作業者への指示・支援などを担う情報システムMES(Manufacturing Execution System)などの導入によるデジタライゼーションによって、業務・生産・物流プロセス改革・自動化を通じたコスト競争力を強化する。
同社では、今回の戦略投資について日本政府が推進する、国民が健康な生活を営む上で重要な製品・部素材のサプライチェーン強じん化に向けた「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金(https://www.meti.go.jp/covid‐19/supplychain/index.html)」制度に申請する予定。同社はSDGsを羅針盤に、だれよりも上手にできる仕事ですべての人がより良く生きる世界をつくる、社会にとってかけがえのない企業を目指していく。
【今回の投資概要】
▽投資拠点=五泉事業所鏡田工場(新潟県五泉市)
▽新棟概要=総延床面積1万6600㎡、地上4階建
▽竣工時期=2024年度下期(予定)