2022年6月25日

〈総会〉大阪ゴム商業会
新イベント企画発表

従業員表彰も会場で実施

大阪ゴム商業会(森孝裕会長)は6月17日、大阪市北区のリーガロイヤルホテルで「第70回通常総会」を開催した。当日は会員51社のうち、会場における本人出席17社、委任状出席26社によって出席社数は43社となり、会員数の過半数を満たしたことで適法に成立。議案審議が進められ「西部工業用ゴム製品卸商業組合と大阪ゴム商業会との合併推進案」についても諮られた。

冒頭、あいさつに立った森会長(モリテック社長)は「会長としての任を昨年に受けたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、昨年と一昨年は通常形式での総会の開催は叶わなかった。会長に就任して以来、一堂に会して皆さんと顔を合わせることができたのは今回が初めてであり、それだけに感慨深い。地政学的な問題もあって、最近は経済面の苦労話が多く聞かれるようになったが、それ以前に当商業会においては、コロナ禍の状況において、これまでの屋内行事はすべて中止せざるを得なかった。野外ではフットサル大会といった新しいイベントの開催にこぎつけることができたが、以前ほどの活気を取り戻すまでには至らなかった。開催には至ったものの、予定の日程からの延期を余儀なくされ、コロナ禍の環境下では常に開催の可否、延期の判断に悩まされた。コロナ禍がこのまま収束する傾向をたどれば、一段と充実した内容での実施が可能となり、新しいイベントも企画している。現在は〝企業対抗ゴルフコンペ〟の実施に向けて計画を進めており、皆さんにおいてもぜひとも会社単位で参加してほしい。当商業会は設立から70周年を迎えたが、前身の大阪ゴム同業会であったころからすると100周年となる。70周年は人間で言えば古希であり、その歴史は戦争に匹敵するような大きな荒波を乗り越えてきた道のりで、最近ではコロナ禍という災禍にも見舞われた。われわれを取り巻く環境も大きく変化しており、皆さんの価値観も変わってきていると思うが、この70周年を機に、従来の在り様から、今後に向けてどのように在るべきかを探求していく必要があると考えている。われわれも皆さんと寄り添いながら新たな可能性を見いだしていきたいと考えており、そのためにも皆さんの真しな意見を賜りたい」と述べ、今後に向けての意欲を述べた。

議事を進めるにあたり、議長選出が行われ、森会長を選任。続けて議案審議に進んだ。報告事項と計画案については、加藤廣副会長(西部ゴム社長)、小賀野哲朗会計理事(オガノ社長)によって行われ、第一号議案である「令和三年度事業報告」、第二号議案「令和三年度収支決算報告」、第三号議案「令和四年度事業計画案」、第四号議案「令和四年度収支予算案」が審議にかけられ満場一致で原案通り可決承認された。監査報告については大西浩太郎監事(宇都宮製作社長)が行った。引き続き第五号議案として「西部工業用ゴム製品卸商業組合と大阪ゴム商業会との合併推進案」を糸井宏之副会長(千歳商事社長)が上程し、合併に向けて準備を進める内容で承認された。背景としては、大阪ゴム商業会と西部工業用ゴム製品卸商業組合の加盟企業が重複しており、事業についても、優良従業員表彰と総会、役員会の実施を除いては、両団体で共催の形式を採って行われていることから合併に向けてのムードが高まっていた。永年勤続優良従業員表彰については、新たに組合事業として実施される見通し。

総会終了後には「第66回永年勤続優良従業員表彰式」を実施。今年は勤続30年7人、20年(21年含む)25人、10年(11、12年含む)22人の10社55人に対して長年にわたって業務に精励してきた功労がたたえられた。

表彰を受けた従業員に対して森会長は「新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、この表彰式も2年間にわたって中止を余儀なくされ、3年ぶりに皆さんと顔を合わせて表彰状をお渡しできるようになった。コロナ禍にあっては式典の開催は叶わず、受賞された皆さんに表彰状を送付するという寂しい形式を採らざるを得なかった。本日再びこの晴れの式典において、皆さんにお会いして表彰状を手渡すことができて心よりうれしく思う。コロナ禍によってリモートが常態化するなど、皆さんの勤務状況も大きな変化を強いられたと思う。時代の流れに伴って仕事に対する考え方や雇用形態も昔とは違ってきているが、一つの会社で長年にわたって勤務を継続することは大切だと思う。われわれが携わる業務形態はBtoBであり、ともすれば華やかさに欠けるきらいもあるが、産業界にとって不可欠な製品を供給しているだけに大切な役割を担っている。皆さんには、将来設計をしっかりと立てながら持てる能力をさらに研ぎ澄ましてもらい、われわれと一緒に業界を盛り立てていってほしい」と述べ、感謝と期待の気持ちを伝えた。

来賓の紹介が行われ、大阪府の吉村洋文知事、大阪市の松井一郎市長の祝辞が代読で伝えられた。その後、受賞者に表彰状と記念品の贈呈が行われた。

受賞者を代表して謝辞を述べたクリヤマジャパンの古林和彦氏は「振り返ってみれば、この30年間にわたって与えられた仕事は、周囲の皆さんのお陰でやり遂げてこられたものと感じている。強く心に残っているのは阪神・淡路大震災の時の記憶で、被災はしたものの、みんなに助けられて今を迎えることができた。今日という日を新たな出発点とし、これからますます業務に励んでいきたい」と述べ、意欲のほどを示した。

表彰式終了後は、大阪ゴム商業会の創立70周年を祝う式典と祝賀会が開催され、長い歴史の一つの節目を祝った(詳報次号)。